特定の学科だけ好きな子

 小学校四年生の男の子ですが、体育や図工の科目は大変好きですが、その他の教科はまったく興味を示しません。クラスの友だちに聞いても、体育や図工の教科では、はりきって友だちとも仲良く勉強していますが、他の教科では、おとなしくだまっているそうです。何かよい指導方法があるのでしょうか。
 お子さんは、体育や図工の教科はたいへん好きだということです。
 ということは、手足を動かす、あるいは手足を使って自己を表現することは好きでもあり、得意でもあるのでしょう。また、体育や図工の時には、友だちとも仲良く勉強しているようですから、協調性も豊かなお子さんと推察されます。
 体育が好きである、得意であるということは、実は、お子さんにとってはたいへんな利点です。百メートル走がクラスの男子で三位だった、六段のとび箱を開脚跳びこしでとべた、ハンドベースボールでホームランを打ったというように、結果が具体的に自分自身でつかめると共に友だちにも示せます。走れた、跳べた、打てたという満足感と共に、友だちからも賞賛され、自信を高めることでしょう。この満足感や自信は、必ず他の学習面や生活全般に転移できるはずです。
 また、図工が得意だということは、観察がするどい、内面が豊かである、創造性がある、目と心で見たり思ったことを手で表現できるといったさまざまのよい点を持っています。これらも、かけがえのないお子さんの財産で、図工を通して育った資質は他によい影響をもたらすはずです。
ですから、体育や図工ばかり得意でもというお母さんの考え方が多少ともおありなら、ここで改め、体育の結果には大いに拍手を送り、図工作品には賞賛の言葉を送り、よい点は、ほめ、はげましながらさらにのばし、この両教科を通してみられる運動力、表現力を他へも広げていくように心くばりすることが肝要でしょう。

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 ところで、体育や図工以外の教科では、おとなしく、おしだまっているとのことですが、これはなぜでしょうか。
 社会科の授業場面を想定して、原因を考えてみましょう。
 単元、住みよいくらしで、生活の中での水道や電気、ガスの役割を調べる場合、水道や電気、ガスのなかった昔は、人々はそれらに代わるものを何に求めていたか、どんな苦労があったか調べてみる。水道や電気、ガスの普及のようすを、教科書や資料集の統計やグラフで調べてみる。それらをさらに人口増加の統計やグラフと比べてみる。といった学習活動が考えられます。
 この場合、統計やグラフを読みとる力、それらを観察してさまざまな事実を発見する力、水道や電気、ガスの普及と人口増加、特に地域の人口の急増と関連のあることに気づき、なるほど、あるいはなぜと思考をめぐらす力、課題に関連ある説明、あるいは資料の文章を読みとる力、自分で考えたこと、気づいたことをまとめて書く力、自分の考えを発表する力などが要求されます。これらの力は、学習を考えると共に、学習によって育っていきます。
 そこで、家庭生活の中でも、祈にふれ、これらの力を高めるよう努力されるとよいと思います。
 身のまわりのさまざまなことに関心をもたせる。
 「なぜ」と疑問を持ち「なるほど」と納得する、考える姿勢を育てる。
 読む力、書く力、発表する力を高める。
 お母さんも、祈にふれ、お子さんに「なぜ」と問いかけ、時には一緒に考えてください。
 また、家庭での会話は、お互いうなずいたり、目で合図したり「あれ」とか 「それとって」とかいった短い言葉でこと足りる場合が多いのですが、お母さんは、心して、お子さんにきちんとしたセンテンスで話させるよう配慮してください。報告事項や自分の考えを述べる場合に、内容を筋道立て、まとまりを持って話ができるように、日々の生活の中で指導し、お子さんに話す力をつけていくことは重要なことです。
 学校での学習の場合、この力が大きな役割を果たすからです。なぜなら、授業の際、意見があっても、答えがわかっていても、だまっていてはみんなにわかりません。自分の考えの要旨を先生やクラスの友人に伝え、共通の考える場に出してはじめて積極的に授業に参加することができるからです。
先に、学習全般をささえる力を育てる必要について述べましたが、こんどは、個々の教科に目を向けて興味、関心を育てる勉強法の例を述べてみましょう。

 国語 - 主語、述語集め(教科書の文章の主語、述語を集めノートに整理します。修飾語にまどわされたり、省略されているため主語がみつからなかったり、苦労もありますが、軌道にのってくればたいへん楽しい勉強です。文の構成がわかり読解力もつくよい勉強です。)

 社会 - 地図に親しむ(日常生活の中で、ある地点や地域が話題になった時は、必ず地図を開く習慣をつけることです。テレビである土地が映し出されたり、地名が出てきた時も、地図を開いてその位置を確認することです。こういったことは、単に地名をおぼえるだけでなく、自然や人間生活とかかわりをもって具体的に地名をおぼえることになるからです。)

 算数 - つまずきをつきとめる(算数が苦手と一口にいっても、計算が苦手なのか、図形が苦手なのか、文章題が苦手なのか、さまざま考えられますので、まずこの点を確かめる必要があります。文章題が苦手なら、設問の文章内容を読みとる。使用する公式やきまりを明確にする。与えられた条件と必要な条件をはっきりさせる。文章題を図解してみる。といった手だてをとることです。)

 理科 - 家庭でも実験観察を(学校での実験、観察は特別なものという考え方をすて、理科を身近なものにしましよう。耐熱ガラスのポットはフラスコに変身します。実験道具も工夫できるのです。)

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