作文の嫌いな子

 小学校三年生の女の子ですが、作文がきらいで困っています。文を構成する力がないというか作文の宿題をだされると家に帰ってきても黙ってしまい気げんが悪いのです。文章力というのは大切な要素ですのでなんとかよい方法がないのでしょうか。
 作文というと、あらたまって原稿用紙にきちんと書くもの、という考えが強いようです。
 作文は嫌いというお子さんの場合は、特に、この考えが強いといってよいでしょう。
 しかし、作文を書きたがらないお子さんでも、手紙なら書くという場合が意外と多いのです。それは、相手がはっきりしていることと、相手に伝えるという必要感があるからでしょう。作文の苦手なお子さんには、この手紙を書くという場を利用して、まず、気軽に鉛筆をとって文章表現をするように仕向けてみるのも、一つの工夫です。

スポンサーリンク

 転校した友だち、遠く離れているところにいるおじいさん、おばあさんなどへの手紙は、どうしても用件や近況報告が主になりますが、その近況報告にある事実に、情景をうつす文章を少しずつ折り込むように仕向けていくのです。その際のお母さんの態度としては「ごぶさたしているから、おじいさん、おばあさんにお手紙を出しなさい」といった指示や命令的ないい方でなく「お母さんもごぶさたしているのでお便りを書くから、あなたも書いて一緒に送りましょうよ」といった誘いかけの方が効果的でしょう。
 きっと、お母さんの気持ちに誘われて、お子さんの心の中に、あんなこと、こんなことを、伝えたい、知らせたいという思いがふくらんでくるにちがいありません。このようなことをくり返すうちに、文章を書くことに対する抵抗や緊張を解きほぐすことができるように思うのです。
 最近、家族の伝言、忘れてはならない要件の記録に家庭掲示板を利用している家庭が多いようです。この家庭掲示板を活用してみるのも一つの工夫です。
「10月4日、工事のため給食なし、おべんとうおねがいします。」「3時〜5時、山田さんの家に行ってきます。」「PTAに行きます。おやつはテーブルの上です」伝言ということからすれば、要件のみをメモするということで「10月4日、給食なし、おべんとう」 「3〜5時、山田さんの家」と書けば、それでよいわけですが、まだ三年生。工事で給食のない10月4日におべんとうを忘れたら大変、という気持ちと、どんなおべんとうだろうという期待と、ふだんつくらないおべんとうをお母さんにお願いするという、さまざまな思いをこめての「おべんとうおねがいします」という書き方は、これでよいと思います。できれば、黒板のメモをみて、その下に、お母さんが「わかりました」と返事を書いておくようにすることです。最後は、お母さんからお子さんへの伝言です。お子さんは受け手の立場、読み手の立場に立つわけです。このようなことから、お子さんは、文は、単に自分の気持ちを書く、メモするだけでなく、相手に伝えるためには、必要なことをわかりやすく、時には情感を込めて書く、表現を工夫して書くことが、だんだんとわかってくるはずです。
 書く力をつけるというと、誰しも日記をつけることを思い浮かべます。
 日記は、本来、自分のために書くものです。記録のために、あるいは、心のさけびをぶつけるために書き記していくものです。ここでは、そういった日記本来の働きを踏まえて、母子の交換日記を考えてみてはどうでしょう。
 「お母さん、今日、まさみちゃんとけんかをしました。まさみちゃんが新しく転校してきたもと子さんとばかり仲よくするのです。前のようにいっしょに遊ぼうと思っても、入れてくれません」「まさみちゃんは、転校生のもと子さんがめずらしいのでしょう。もう少し落ち着いたら、きっとよし子ちゃんのよいところも思い出して、三人で仲よくできると思いますよ 母」
 母子の交換日記は、どこまでも心の交流が第一です。作文力をつけるための方便ではありません。お互いの気持ちや、お互いの考え方を伝え合うという本来の目的を通じて、書くことに抵抗をなくするのです。心のひだを伝えるために、自然に言葉をさがし、選ぶようになり、表現も豊かになってくるにちがいありません。
 書く習慣がついてくれば、次は、少しでもよい文章が書けるようになりたいと、だれでも思います。
 それには、何よりも、感じる心や、ものを見る鋭い目を育てていくことが大切です。それは、とりもなおさず日常の生活の中に。感動があることなのです。本々の色あい、風の肌あいに季節の変化を知り、しみじみと心を動かせる。また、動物のしぐさに驚きや面白さを感じ目をみはる、テレビのニュースの遠い土地の出来事に関心を示し、自分なりの感想をもつといった感動が大切なのです。
 それは、決して特別なところに旅行に出かけたり、特別な体験をしたりすることを指しているのではありません。日々の流れの中で、ほんのちょっとしたことでも見逃さない姿勢なのです。実は、この姿勢を育てるのは、家庭の雰囲気であり、お母さんの姿勢そのものなのです。あとは、次に示すような手順を身につけていけばよいのです。
 まず、書きたいことをメモする。それらを整理して、筋道を立てる。そして、書き出し、山場、しめくくりを考える。

特定の学科だけ好きな子/ 特定の学科だけ嫌いな子/ 国語を好きにさせるには/ 辞書を利用させるには/ 作文の嫌いな子/ 読書の嫌いな子/ 算数を好きにさせるには/ 計算間違いの多い子/ 理科好きにさせるには/ 実験器具の与え方/ 社会科を好きにさせるには/ 地図や図鑑の利用/ 地域観察とは/ 図画工作を好きにさせるには/ 怪獣の絵ばかり描いている子/ 音楽好きにさせるには/ 流行歌だけに興味をもつ子/ 家庭科を好きにさせるには/ 家庭科と男の子/ 体育好きにさせるには/ 水泳の教え方/ ダンスと男の子/ 英語好きにさせるには/ 辞書を引きたがらない子/

       copyrght(c).子育てと育児.all rights reserved

スポンサーリンク