園でボスになる子

 うちの子どもは五歳ですが、生来大きく、そのせいか近所の子ども中のボスなんです。園に入り友だちも増え、環境も変わればと思ったのですが、相変わらずで、ゆきすぎも多く、ケンカもよくするので先生も気をつかってくださっているようです。家庭で注意する具体的な方法はあるでしょうか。
 子どもの中には、自分がいばっていたいため相手を蹴落とそうとして、意地悪やいやがらせをしたり、自分の劣等感や弱みを繕うために、自分より弱いと思うと、相手かまわずいじめたり、暴力をふるったりする意地悪の子や、嫌がらせをする子、弱い者いじめをする子などいろいろの子がいます。
 このような子は、学校でも嫌われっ子です。
 幼児のころは、やんちゃとか、ガキ大将ぐらいですみますが、大きくなってもこのような攻撃的なタイプでは、人とのつき合いも円満にいかず、自分でも悩むことになります。

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 女の子のスカートをめくったり、友だちがグループでボール投げをしていると、突然、ボールをとりあげ遠くへ投げたり、相手かまわず叩いたり、野卑な言葉をわざとつかったり、弱い者を家来にして暴れまわったりします。
 このような子は、結局は自分に自信がないところからこんな行動をしているのですから、やったことをただ、叱ったり、とがめたりするよりも、どういう点に劣等感や不満をもち、自信を欠いているかをよく調べ、自信のある面、よいところはほめて助長してやり、なによりも民主的生活訓練をさせ、相互協力を身につけさせることが大切です。
 子どもがひとり立ちするためには、幼児のころから次第に自我に目ざめ社会性が成熟していくわけですが、自我の欲求が強くなったころは、いちばん手のやける反抗心の強いときです。こんなとき、子どもの欲求、言い分、立場などを認めてやらずやたらに反抗心を抑え込むだけではよくありません。
 反抗期を親に抑えこまれて育った、みかけの良い子こそ問題をかかえた心配な子だと言われます。
 反抗心がもとで粗暴なことをしたり、弱い者いじめをしたり、無鉄砲なことをする子は、反抗の底にうごめいているものを冷静に見極め、抑えつけるのでなく話を聞いてやり、心の交流をはかり愛情によって反抗心を解きほぐしてやることが大切です。
 強がりや虚勢で、ひねくれ、すねる、いやがらせ、暴力、落書きなどをする子がいます。こんな子は、反抗の底に劣等感があると見られます。そして、自分のどこかに欠点や弱点を認め、からいばりをしたり、弱気になったりするのですから、親は劣等感の原因になっている欠点や弱点にふれないよう、意識させないよう注意することが大切です。
 しかし、本人が欠点、弱点と思い込んでいるものが、気にする必要のないものであれば、よく話して劣等感をとり除いてやり、また、積極的に他の面から自信をもたせるように援助してやることが大切です。
 子どものころの心の動きや行動は、原始的なもの、動物的なものに近いように思います。
 おとなの生活の中では、平等とか、協力とか愛情など大切なことですが、子どもの世界は自分中心、独占、競争、力などがもとになって動いているようです。ボスが統率する猿の群の生活が頭に浮んできます。
 ガキ大将は、子どもの野性的な性格のあらわれで、特に、力によって他の子どもを支配しようとする傾向の強い子だと言えます。猿の群のボスのようなものです。
 ボスが統率するギャンググループでは、思いやり、お互いの幸福、助け合いなどで結ばれる民主的なものではなく、いばっている大将が暴力を振りまわし、力によって弱い者を屈服させているもので、大将は専制支配者であり、家来は追従者なのです。
 ボスは、自分が強く、すぐれていると思い込み、身勝手で、従う者は善、反対する者は悪ときめ、命令、指示によって悪いことをそそのかしたり、従わないときは、弱い者をいじめたりします。
 しかし、ボスに従う子分、家来、腰巾着と言われる弱い追従者がいるからガキ大将ができるともいえます。
 だから、子どもの隠された人間関係をていねいに調べ、ガキ大将や追従者の生まれない仲間関係を育てていかなければならないと思います。
 ただ、子どもの将来を考えるとき、ボスにもボスなりの統率力、指導性、決断力、実行力など、他の子どもよりすぐれた点のある場合のことを考え、民主的な協調、協同の態度と共によい方向へ伸ばしてやることが必要です。
 五歳の幼児ですから、かわいいガキ大将というところでしょう。あまり心配することはありませんが、将来のことを考え、子分を使って盗みをするとか、危険ないたずらや暴力など心配になるボス行動がないかよく注意してみてください。
 そして、入園前近所ではどんなボス行動をやっていたのか、それが入園後どう変わってきているか。また、幼稚園ではどんなボス行動をするのか、などを照合し、先生とよく相談されるといいでしょう。登園後のことについては一切先生に指導をおまかせするのがいいと思います。
 お母さんは、次のことについてふり返って考えてみてください。
 家庭の環境条件はよいか。遊び場所、遊び道具、危険防止など環境を整えてやる。
 甘やかし、盲愛、過保護、溺愛などにより、子ども中心でしかもわがままに育てていないか。
 親の考えに、エリート主義、排他的、独善的、利己的なところはないか。子どもは親の態度を学習します。
 親の要求過大、厳格、世話やき、干渉のしすぎはないか。子どもは劣等感をもち、弱い者いじめをするようになります。

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