園でケガをしたとき

 五歳四か月の男児です。幼稚園でブランコから落ち、ケガをして帰ってきました。応急手当をし、すぐ病院で手当をしていただいたとのことです。傷は大したことはなかつたので安心しましたが、今度のショックで運動ぎらいな子どもにならないかと心配です。今後どのようにしたらよいでしょうか。
 「このごろの子どもは、体格はいいが体力が劣る」「簡単なことですぐ骨折するし、転び方がへたですぐ頭を打つ」そして、「根気がなく、わがままで、忍耐力に欠け、ちょっとしたケガにもおおげさです」。
 学校の先生方は、こんなことを言います。だから、たくましい子に育てようと思っても、思い切って鍛えられず、細心の注意をはらって指導に当たっているそうです。
 まして、幼稚園の先生方が子どもにケガをさせないようにという保育での神経の使いようは並大抵ではありません。
 幼稚園の園庭、遊戯室、保育室などの施設設備は、大勢の幼児の健康、安全をよく考えて整備されているので心配ないはずですが、それでも、時々思わぬ事故が起こるのです。

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 人間は、五歳ごろまでに心と身体の大体の基礎ができあがると言いますから、お母さん方は、ひ弱な子どもにならないよう、幼児期に十分心がけて育てていただきたいのです。
 まず、このごろの子どもの栄養はとり過ぎくらいですから、偏らずなんでも食べるよう習慣づけましょう。内気な子は親も援助して、たくさんの友だちをつくり、外でうんと遊ばせましょう。友だち選びはしないことです。
 また、大いに転ばせ、転んでも親は手を出さず自力で立たせてください。転ぶ数が多いほど、立つこと走ることがうまくなります。
 泣いたら自分で感情の調整をさせ、親の手を借りないで泣き止むまで待ちましょう。
 かすり傷や少しの出血ぐらいに、薬だ、バンソウコウだと大さわぎをしない習慣をつけましょう。
 薄着を励行し、なるべく手をつながないで歩かせ、日常生活も幼児なりに自分でできることは自分でやらせるようにしましょう。
 子どもだけのひとり寝ができるようにしつけ、できれば誕生から添い寝はしないことです。
 入学前には、両親とは別室で寝られるよう習慣づけましょう。
 子どもへの干渉はできるだけ控え、子どもなりのひとり立ちを促しましょう。
 このような養育態度は、突き離し保育であり、お母さんにとって辛いことですが、子どもの成長のために冷静に対処していただきたいのです。
 子どもを大胆な手法で育てる裏には、綿密細心のゆき届いた神経が働いていなければなりません。
 幼稚園の先生方は、大事な皆さんの子どもをこのような愛と忍耐で保育していることを理解していただきたいものです。
お母さんの、ただ「わが子可愛さ」だけの安易な保育の中ではたくましい子は育たないと思うのです。
 新しい世界に生まれ落ちた幼児が、常にエネルギッシュに動きまわり怖いもの知らずで未知に挑戦しているのですから、幼児期に一度やニ度の事故をおこしたり、ケガをしたりするのは当然です。
 しかし、幼児がケガや高熱を出した場合などは、大人以上に慎重に対処しなければなりません。それは、成長してからも後遺症として残ることがあるからです。
 ところが、親や子の心に残った後遺症も、知らないうちに子どもの成長を阻害していることがあるので注意しなければなりません。
 勉強がわからなくなると「ぼく、小さいとき交通事故で頭を打ったからできないの」と、平気で言う子。いくら冬でも厚着すぎると思って脱ぐように言うと「わたし、からだが弱いから、ママ着ていなさいって言うの」と、答える子がいます。このような例はいろいろあります。
 この場合の問題点は、勉強がわからない、厚着をするということより、頭を打ったから、弱いからと子どもが誤認し、思い込んでしまっていることです。
 このような、心の後遺症は、まずお母さんにとりついているということです。
 親は、事故の後いつまでも、過剰に子どもに対して保護的になり、身体的にはもう完治しているのに、いつまでも、事故や病気のせいにして子どもをかばうのです。
 現代は、医学も進み、科学的検査も進歩していますので、親が完全に安心するまで精密検査をしてもらい、将来への心配をとり除いて、まず、親が心理的後遺症にとりつかれないよう気をつけてください。
 幼稚園でブランコから落ちてケガをされたようですが、どうして落ちたのか、どの程度のケガなのかはっきりしませんが、お母さんの見ていないところでのケガだっただけにきっと驚かれたことでしょう。
 子どもは、ブランコが好きで、喜んでよく乗りますが、落ちたりしてけがをした話はあまり聞きません。まして、園庭に備えつけたブランコですから安全を考えて低くしてあると思います。
 平常の子どもの健康状態や性格、遊びの様子はどうなのでしょう。普通の子どもでしたらこの程度のことで心配することはありません。
 ただ、平常消極的で、あまり活発に遊ばない内気な子がたまたまブランコに乗ったら落ちて負傷してしまったということでしたら、これにこりて恐怖をもち運動ぎらいになることも考えられるので先生と相談して、幼稚園でよく指導していただくといいでしょう。
 お母さんとしては「もう治ったから大丈夫」と、ケガのことは無視してあまりこだわらずにいれば、子どもは、遊びや運動が大好きですから心配なくもとに戻ると思います。

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