修学旅行へ行きたがらない子

 小学校五年生になる女の子の母親です。先日、学校からの連絡で修学旅行の知らせがありました。家を離れて旅行する事は初めてで心配もありますが、子ども自身小さいころから乗り物酔いがひどく、十分くらい単に乗ってるだけでも顔が青くなるので行く気がしないと言うのです。一度医者で相談した方がいいでしようか。修学旅行は子ともにとっても思い出となるものですから行かせてやりたいのですが。
 小学校時代に友だちと泊った修学旅行の思い出は大人になっても忘れられないものです。学校では、毎年いろいろな行事を行っていますが、遠足や修学旅行は運動会や学芸会とともに重要な行事になっており「指導要領」では特別活動の中の学校行事の一つ「遠足・旅行的行事」として位置づけ「校外の自然や文化に直接触れさせることによって児童に広く豊かな経験を与え学校における学習活動を充実発展させると共に校外における集団行動を通して心身を鍛練し集団行動の楽しさを味わわせる」ことをねらいとしているものです。
 遠足は近くの公園や動物園などへ徒歩か、バスや電車で日帰りで行きます。どこの学校でも春秋二回実施しているようですが、学年に応じて目的地をきめたり、日程や乗り物など早くから計画を立てるのに先生方は大変です。
 宿泊を伴う修学旅行は遠足以上に教師にとって大変な行事です。現在はどこの学校でも、卒業の思い出になるように五年生か六年生のときに実施しているようです。経費や設備の点から、子どもたちが夏季施設を行う場所を利用する学校が多いようです。いずれにしても、一泊二日なり二泊三日を学校や家庭を離れて大勢の友人と生活を共にするのですから生涯に残る体験です。
 初日はどの子も興奮して眠れないようです。寝ごとを言う子、寝相の悪い子、たまにおもらしする子もいます。みんなと共にする生活の中では学校や家庭では見られない生き生きした子どもの姿を見るのです。
 初めて子どもを離して眠られない夜を過ごした親が明け方になってたまらずに宿舎へ電話をかけてくることもあります。
 修学旅行の楽しい、懐しい思い出はどの子の心にも残してやりたいと思います。

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 遠足や修学旅行はどんな子どもでも喜び、楽しみにしているものです。前の日はうれしくて寝つかれず、いつも寝坊する子でも当日は早朝からさっさと起きるものです。そして、親も教師も子どもの喜ぶ遠足や修学旅行にはぜひ行かせてやりたいと願います。しかし、このような楽しい旅行の夢を阻む障害がいくつかあります。
 以前は経費、服装、持ち物などが深刻な問題で教師も苦労した時代がありましたが、現在は生活も豊かになり、またどこの学校でも経費のかからないように計画したり、積立てをしたりしているのでその点が障害になることはほとんどありません。
 ただ、子どもの健康の面が一番心配になります。例えば、足が悪く歩行が不自由だとか、心臓が悪くあまり無理ができないなどのように平常から異常のわかっている場合は、校医と相談し、教師と親が対策を考え友だちの協力を得るなどしてなるべく一緒に連れだって行けるよう配慮しています。
 ところが、遠方へ行くのでどうしてもバスや電車を利用しますから、乗り物酔いをする子どもはかわいそうでもあり一番心配もします。そんな子どもの中には、酔った時自分もつらいし友人や先生にも迷惑をかけるので旅行に対する自信を失い、自分から行きたがらない子もいます。
 どこのクラスにも程度の差こそあれ乗り物酔いをする子が何人かいるものです。先生方はそんな子どもたちを事前にチェックしておいて、次のような配慮をし指導をしています。
 旅行前から寝不足や疲労を避け、胃腸の調子を整えておく。
 空腹も満腹もよくないので乗 車前三十分くらいまでによく喘んで軽食をすませる。油っこい物や臭いの強い食べ物は避ける。
 ゆったりした服装をし、ベルトなどからだを締めつけるようなものは避ける。
 乗車前三十分から一時間ぐらい前に乗り物酔いを防ぐ薬をのませる。
 乗り物の一番揺れ方の少ない位置に席をとらせる(バスなら前輪と後輪の中間)。
 頭をできるだけ水平に保ちできれば仰向けに寝ているのがよい。
 読書や周囲の景色など見ず、ぼんやり天井を眺めるか目を閉じている。
 窓をあけ車内の換気をよくする。
 酔いを気にしないようバスの中では歌ったりなぞかけなどして楽しくすごす。
 などは常識的な注意ですが、耳鼻疾患があったり、女子では生理前一週間くらいから生理にかけて特に酔いやすいと言われますので、一度校医に酔いの状態を詳しく話し診断してもらうのもいいことです。
 ある校長さんが全校遠足の直前、校庭に集合した児童に「バスに酔う心配のある子は、親指を内にして、こうやって両手を力いっぱい従っていなさい。絶対に酔いません。力をゆるめては駄目ですよ」と真面目な顔で暗示を与えました。その日酔った子はたった一人でそれも軽くて済みました。
 乗り物酔いは精神的な作用も大きいようです。これからの世の中に生きるには乗り物は避けて通れないものですから、平常から鍛練して自信をつけさせましょう。
 内耳や自律神経の働きが人一倍敏感な人は俗に酔いやすい体質と言いますが、ふだんから寝不足、疲労に注意し、胃腸を強くし、腹筋に力を入れ規則正しい呼吸をする習慣をつけておくこと、またブランコなどに乗って揺れに慣れさせ自信をつけることもいいことです。
 周りであまり神経質になると本人も酔うのを待っているような気構えになりかねません。
 この子どもの酔いの程度は詳細にはわかりませんが、校医や先生とよく相談して対処を考えて子どもを安心させ、ぜひ参加させてやってください。

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