自分の学校に不満をもつ子

 今年高校へ入学した男子の母親です。中学の時勉強が嫌いで、何とか今の高校へ入学したのに自分の高校を馬鹿の集団とか、ろくな先生かいない、とか言ってるのです。私自身もどうしていいかわかりません。意欲をもって学業に身を入れさせるにはどうしたらいいでしょうか。
 吉川英治は生前「我以外皆我師」という言葉が好きだったそうですが、この高校生は、これとまるで反対に「我以外皆馬鹿かろくでなし」と言っているようです。
 想像もつかないこんな自信がどこから出てくるのでしょう。自負心、うぬぼれ、虚勢、誇示としか考えられません。そして、片ひじ張ったわがままで自己中心的で未熟な性格が頭に浮びます。
 幼いころから親の自慢の種にされ、ちやほや甘やかされて育ち、虚構の価値を本物と信じ込んだり、反対に恵まれない環境に育ち欲求不満や劣等感を代償するため周りの注目を集めるために虚勢を張り自分を誇示するところからこのような性格を形成することがあります。人間の性格や考え方が形成されるのは、幼いころからの親の育て方や家庭環境が大きく影響されるものです。

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 中学時代勉強が嫌いだったそうですがどんな状態だったのかふり返ってみてください。直接勉強嫌いの原因になるものとして、次のことが考えられます。
 知能が低いためついていけない。知能が高すぎて退屈するため。友人関係がうまくいかないため。教師を嫌ったり、反発したりする。
 小学校、中学校の成績の推移や学習態度はどうだったのでしょうか。また、これまで何回か知能テストもやっていると思いますが結果はどうなのでしょう。
 このような今までの経過をふり返り、その都度どのように指導してきたかを反省してみることは原因をさぐるうえでとても大事なことです。
 知能が高すぎて友だちとの勉強が馬鹿らしくなるのでしょうか。それとも、性格的なもっと深いところに原因があるのでしょうか。
 口八丁で大人顔負けの理屈を言う子が、いざ日常の生活となると、当然自分でやるべきことも自分でできず、生活リズムをもたない依存的でだらしのない子がいます。
 子どものころから、基本的な生活習慣を身につけて自律的なけじめのある生活をさせることが大切です。
 高校一年生ともなれば、家庭では父親代わりもできるたのもしい年ごろです。理屈を言って甘えているより汗を流して家庭の手伝いをすることです。
 生活規律を守り、けじめのある生活をすることから、気持にもけじめが出てくるものです。尻にオムツをあてていて口だけは大人なみのことを言う若者の増えているのは残念です。やはり、行動をとおし、実生活の中から、自ら学ばせることが何より大切です。
 尊敬され、信頼される人間の値打ちはどこできまるのでしょうか。
 権力を持つ者、金持ち、頭のいい者、力持ち、有名大学を出た者、ヒゲを生やしている者、他人を馬鹿にする者、必ずしもこんな人が偉いとは言えません。
 しかし、世間には、権力者や金持ちがただそれだけで偉いと思い込んでいる者も多いのです。
 このようなことは、子どもが小さい時から家庭の中で知らず知らずのうちに培われるものです。それは親の生活のしかたや、考え方、人生観などが徹妙に子どもに影響していくものなのです。ここにも「親に似ない子は鬼子」と言えそうです。
 いくら人をけ落としたからといって自分が偉くなるものではありません。親は人間の尊さをしっかりと子どもに教えなければなりません。
 劣等感をもち自信のない者がそれをカバーして真剣につくろおうと虚勢を張り偉ぶる人がいます。そんな人は自分の傷口にさわられるのがこわくて態度とは逆に小心翼々としているものです。
 人間は誰でも完全なものではなく、どこかに欠陥があるものです。自分の弱点から目をそらすのでなく、まともにそれを認め、ほんものの自信、実力を養う姿勢が大切です。それには、自分を凝視する厳しい目をもつことが何より重要です。
 まず、スポーツに打ち込んでみたらどうでしょう。遊びでなく徹底的に心身を打ち込んでやることです。身体をとおして知ることが多いでしょう。また、生活日記や記録をとることも自分をみつめる一つの手だてです。そしてほんものの自分をつかむことです。
 子どもは親のうしろ姿から学ぶと言います。現在の子どもの生活態度は親が十数年かけて積みあげた育児の結果と言えるでしょう。だから、親の思うようにそう簡単に子どもは変わるものではありません。
 この子どもと似たような子を持ったある両親が、子どもを変えようとするより、まず親が反省し変わらなければと一念発起し、酒乱の父親は酒をやめ、子どもにかかりっきりでべたべた甘やかしていた母親は三年間針きゆうの学校で勉強し国家試験に合格しました。両親が自分を変えようとした五年間に息子は全く変身してしまったのでした。
 両親は予想もしなかったことだけに親の子に及ぼす影響の大きさを知ったのでした。
 親も教師もロではなく率先垂範、生きるうしろ姿で子どもを導くことだと思います。心配することだけで子どもは変わるものではありません。

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