中途退学

 私立高校三年の男の子ですが、学校に行っても面白くないし、学校へ行くだけ無駄だから中退して働きたいと言い出して困っています。最近は、学校を休む日が多くなり、注意しても学校へ行きたがりません。卒業まであとわずかですから何とか卒業させたいと思いますが、どのように説得すればよいのでしようか。
 近ごろの子どもは、言うことなすことに、甘えや依頼心の強さが目立ちます。
 以前とちがって、子どもの数が少なく、親にゆとりがあるせいでしょうか「勉強しなさい、勉強しなさい」と、尻をたたかれ、世話をやかれ通しで育った子どもは、勉強するのも、学校へいくのも親のためと考えるようになっています。
 親は、教育ママ的熱心さを、ほどほどにして、幼いころから、させられる構えから、する構えに切りかえておかないと自立心のない、ひ弱な人間に育ってしまうのです。
 「頼むから大学へ進学してちょうだい」「お願いだから学校へ行って」と、子どもに頭を下げて懇願する親の心境は理解できません。
 勉強すること、学校へいくことは、自分のためなのだということぐらいは子どもにも当然理解できるはずです。
 まして、義務教育の終った段階では、就職か、進学か、将来どんな仕事をしようなどと、自分の志望を考えるものですし、また、高校進学をした段階では、当然大学進学や、将来の就職まで具体的に考えたことでしょう。
 それが、高校卒業を目前にして、学校を放棄しようとする気持ちは納得いきません。
 当然、親や周囲に依存せず、自分自身の問題として考えさせるべきだと思います。
 もし、本人のしっかりした希望や意志にそったものでなく、「とにかく、学歴がないと、将来、困るから」「どこでもいい、入れてくれる学校があったら進学させよう」などという漫然とした、無目的で、主体性のない進学から、このような破綻に追い込まれるとしたら残念なことです。

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 近ごろ、街で出合う、学生の言葉づかいや服装、遊びがあまりにも学生らしさに欠ける点に驚かされます。
 また、マスコミの報道も、学生の校内暴力、犯罪や、学校の荒廃ぶりを伝えています。
 これらは、真面目な学生や学校の中のほんの一握りの不良を伝えるものと理解したいのですが、もし、真面目に勉強しようとする真剣な学生のまわりに、このような荒廃があったとしたらどうでしょう。
 希望を抱いて入学した学校を忌避し、愛想をつかす理由には、様々あると考えられます。
 ある高校生は、学校で結ばれた親友の影響で、働くことの方に意義を見い出し、一緒に退学して、ある会社に就職しようと約束しました。
 また、ある高校生は、周囲の遊びあるく不良学生に触発され、暴走族の仲間入りして、学校を放棄しました。
 また、両親の不在がちな家庭の高校生は、ひとりとり残される毎日から、家族との人間関係が不調になり、学校に意欲を失ってしまったのです。
 すでに、十分成長している学生たちは、親が考えるほど子どもではありません。そして、彼らなりに、一人前と思って判断しているのです。ただ、判断基準があやふやで、自己本位の場合が多いので、親は側面からよく助言してやる必要があるでしょう。
 いずれにしても、現在の高校を選び、進学することになった主導者は、本人なのか、親なのかということが大切な問題です。
 もし、自分が進学を希望し、選んで入った学校を、卒業を目前にして退学しようというのには、よっぽどの理由があると考えられます。本人の訴えを十分聞いて相談にのってやるべきです。
 一般に、幼稚園や小学校のころは、親は、子どものことでべ夕べ夕世話をやき、学校へも足繁く通いますが、中学校以上になると、子どもに、あれこれと干渉する割に、子どもに何か問題があったり、就職や進学時期でないと学校との連絡はうといようです。
 先生は、親の知らない面をみているのですから常々学校と陰の連絡をとっておくことが大切です。特に私立校の中学から高校に上がって来た子どもについては、親以上に子どもをよく理解しているのです。ぜひ、学校の先生と相談されることをおすすめします。
 高校三年生になり、しかも大事な卒業を前にして突然「学校に行ってもおもしろくない」「学校へ行くだけ無駄だ」「中退して働きたい」と、言い出されて、親として、どんなにか驚かれたことでしょう。
 しかし、なんとしても学校へ行くのがいやで、休む日の多くなっている子どもの悩みも察してやりましょう。まず、私立高校を選び、進学することになった経緯からふり返ってみましょう。次に入学以来、二年間の高校生活の過程に何か思い当たるふしがなかったか。
 たとえば、本人が希望しない高校へ親が無理に入学させたため無責任な考えをもっているとか、学力が低く、友人について行けないため劣等感を持つようになったとか、学校以上に興味を引かれるものにとりつかれたとか、家族や友人との人間関係に問題になる点はなかったか等々、学校をいやがるようになったプロセスを追い、理由を解明することが何より大切なことです。
 子どもの将来を考える親として、卒業を目前にして中退など無謀なことで、なんとか、高校を卒業させたいと思われるのは当然と思います。しかし、ただ説得するというのではなく、人生の過程における一つの出来事と考えて、ここまできた理由をよく聞いてやり、子どもの力になって打開の道を考えてやりましょう。もし、本人の意志が納得できるものであれば、彼の長い人生のために、無謀をあえてききいれてやるのも良策かと思います。

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