大学の選び方

 「どちらかの子に、私の仕事を継いで欲しいと内心願っていましたが駄目でした。それでも二人とも本人が希望する方向へそれぞれ進み、幸せにやっているので満足です」と、ある父親が、次のような体験談をしてくれました。
 一介のサラリーマンが、学力も性格も平凡な二人の子を大学までやることは大変なことでした。まず、長女は、地味な家庭の主婦向きタイプだったので将未、料理とか学校の先生が適しているのではないかとなんとなく考えたものでした。幼いころから虚弱だったので進学受験で無理をさせたくない。母親の方からは共学でなく女子だけの学校で学ばせたいという意見があり、担任の先生や本人と話し合って、ある私立の女子中学校を選びました。
 経済的な苦労の中、節約しながら高校卒業になり、担任から得意の美術を生かしてそちらの大学への進学を勧められましたが、彼女は同校短大の生活科を選んで進学しました。卒業するとクッキングスクールの教師に就職し、三年程して結婚したのでした。今は二人の子の母として幸せにやっています。
 次の長男は、幼い時から絵や工作が好きで「僕は、大きくなったら、お父さんに大きな家を造ってやるんだ」と、笑わせたものでした。経済事情もあって中学校から公立コースを進めるつもりでしたが、高校進学で公立に失敗し、やむなく私立技へ入れました。教育方針もよく、ミッションだったりしたせいか、とても伸び伸びと高校生活を送りました。
 ところが、大学入試を考えるころから、将来への希望と自分の学力から志望校の決定にだいぶ悩んだようです。
 長男は、なんとしても将来は建築の仕事をしたいと希望していました。
 ところが、工学部を選ぶとなれば、国、公、私立を問わず学校選びは簡単ですが、選ぶことと入学することとは違います。受験にパスできる学校を選ぶのでなければ意味がありません。ところが学部によっては合格率の高い学部もあるのだから、すべり止めに工学部以外の学部もすすめてみましたが、頑として工学部以外に目を向けようとしませんでした。
 父親は困ったあげく、長男の知っている知人の大学生二人に進路指導役を頼み、何回も話し合いをさせました。
 この父親は、学校がどうであるかより、本人が何を学んだかを重視する人だったので浪人までして大学へ行く必要はない、落ちたら就職するよう固くで言ってあり、一回で進学しなければなりませんので長男も真剣でした。
 当時は、共通一次テストなどなかったころだったので学校や友人などからいろいろな情報、資料を集め、助言者の大学生と相談して、最終的に三校を選び受験したわけです。もちろん全部工学部でしたが、自分の学力からみて、合格確実と予想するものから、やや難しいもの、とても難しいものと三段階を選んだようです。
 しかし、結果は、予想どおり第三希望に落ち着きましたが、幸い、高校に引き続いてミッションだったことや、この大学の工学部で、すばらしい先生にめぐり合ったことなどあって楽しい学校生活を送り、卒業すると、希望どおり建築会社で仕事をすることになりました。結婚すると二人の予に恵まれ両親と一緒に住んで幸せだということです。
 この父親は最後に繰り返し「親の願望を子どもに押しつけることなく、二人とも自分の希望する道を選んで、健康で楽しい人生を送っていてくれることに満足しています」と話を結びました。

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 大学生らしく、真摯な態度で学ぶ学生のある反面、近ごろ、入学部就職とでも考えているのか、学生を肩書きにアルバイトやレジャーに専念している学生も多いようです。
 このような学生は、将来の希望が確立しておらず「どこの大学でもいい、入れる大学があれば入りたい」と入学してきた学生に多いようです。
 なんといっても、自分の将来の希望を第一に考えるべきでしょう。この年令になっても確固とした将来への希望も持ち得ないとはあまりにも幼稚な育ちと言うべきでしょう。
 将来の希望が確立していれば、選ぶ学部、選ぶ大学も自然とはっきりしてくるはずと思います。
 自分がどういう方面の仕事、どういう職種に向いているか、自分に問いかけてみれば解るはずです。また、適性検査をしてみるのもいいでしょう。そして、受験にはなんといっても学力です。知能は高くてもこれまでの努力が足らず学力の低いこともあります。自分をかいかぶったり、劣等視することなく、真実の学力を知ることです。それには、予備校など学外での模擬テストなども参考になるでしょうし、今は、共通テストも実施されていますので、直接の学校選びのための自分の学力を知るにはこと欠かないことでしょう。
 とにかく、自分の学力をよく知って無理のない大学、学部を選ぶことです。
 大学受験を心がけるような者は、将来に夢を抱いた一人前の若者なのです。周囲や自分に甘えている人間にはその資格がないと思うべきです。きぜんとした独立心をもって挑戦すべきです。不合格となっても人生の尊い収穫です。次への挑戦にフアイトを燃やせることでしょう。

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