家庭訪問

 一学期に一回、小学校では家庭訪問がありますが、親の接待が悪いのか形式的な感じが免れません。担任の先生が家庭訪問にこられたとき、親としてはどのように応待し、先生とどんな内容の話し合いをすればよいのでしょうか。また、子どもを同席させてもよろしいでしょうか。
 どこの学校でも四月下旬から五月上旬ころにかけて一斉に家庭訪問をやっています。五十人以上のすし詰め学級時代からすれば楽になったとはいえ、全家庭を訪問することは教師にとって大変なことです。
 しかし、家庭というくつろいだ場面の中で、人間的に打ち解けて、親の希望や教師の考えを話し合うことによって、通信連絡や子どもを通じて理解できなかったも知ることができ、子どもの指導にどんなに役立つことでしょう。
 また、共稼ぎの親や家庭の事情によってはどうしても学校に顔を出せない親もあるので、そのような場合、家庭訪問は親にとっても教師にとっても得がたい機会と言えます。
 いつも忘れ物をする子、遅刻ばかりする子、朝食を食べて来ない子、授業中あくびばかりする子など特に低学年の場合、子どもだけを責められない家庭事情のからまっていることが多いのです。
 家庭訪問は交番のお巡りさんの戸別訪問と違い、教師がただ学校に腰をすえて親を呼び寄せるだけでなく、積極的に機会を見つけ子どもをよく理解しようという教育的なねらいをもつものでありますから親も積極的に協力して欲しいものです。

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 近ごろの先生は家庭訪問を億劫がり煩瑣なものに考える人が多くなっています。だから学年始めの一斉訪問は形式的、事務的になってしまい、その後の必要に応じた随時の訪問はやらずじまいの先生が多いのではないでしょうか。
 これは、家庭訪問について学校、学年で事前に十分計画を立て、教育的意義を確認し合い時間のやり繰りをし、先生方が具体的方法まで共通理解をし合うと共に、親にも家庭訪問の趣旨や具体的方法についてよく理解していただいて実施しないと成功するものではなく、その点訪問する側にも責任のあることと思います。
 しかし、先生を迎える親も家庭訪問の趣旨をよく理解して積極的に協力し、心を開いた素肌の話し合いの中で子どもや家庭の情報を提供するようにしないと成果はあがりません。
 教師も親も人間として見ればお互い様々です。しかし、子どものねぐらである家庭での親と教師の出合いは、短時間であっても素肌の面接であればあるほどお互いの信頼を深め、子どもの理解と今後の指導に役立つことなのです。
 訪問の終わった後、親も教師も温かいものが胸のうちに広がり充実した喜びにひたれるような意義のあるものにするよう努力しましょう。
 家庭訪問の日時が決まると家庭に連絡があります。そんな時「さあ大変、お掃除しなくては」と、中にはいつも飾ったこともない花まで買って来たりして大騒ぎするお母さんがいます。そんなことをしなくても平常のままの方がいいのです。ただ、子どもが高学年で気をつかうようだったら気の済むよう子どもに掃除させるのがいいでしょう。
 随時の訪問の場合は、子どものことなどで具体的な目的があって訪問するのですから別ですが、学年始めの一斉訪問は全児童の家庭を万遍なく訪問するため前もって、一家庭十五分間程度で玄関先きで失礼するとか、短時間なので接待は遠慮するとか、先生から訪問要領が連絡されるのでその通りにするのがいいでしょう。
 そして、先生にはその日の訪問計画があるので、無理に引きとめて、ある子どもの家だけ長居したり、特別な接待をしたり、物を贈るなどは、予定を狂わせたり、誤解を招きやすいので好意がかえって先生の迷惑になっていることがあるので留意するといいでしょう。先生から訪問要領について事前に連絡がない場合は、先生の訪問目的を頭において臨機応変の常識的な応接でいいと思います。
 あくまでも特別の訪問客としてではなく、子どもが毎日くつろぎ甘えている素肌の家庭を知ってもらうことです。だから、子ども部屋があったら本人に案内させて部屋の様子を見てもらうのもいいでしょう。
 子どもは喜んで帰りには次の訪問先を案内しながらいつも遊んでいる近くの公園へ連れて行ってくれます。先生は子どもの環境をいろいろ知りたいのです。
 子どもは学校で家庭の事を平気で先生に語り、作文に書いたりするものですが、それはあくまで子どもを通した情報です。先生は親から子どもの指導に役立つ素肌の情報が欲しいのです。だから、家族のこと、家庭の雰囲気、近所での子どもの友人関係、生育歴など、先生に知っておいて欲しいことをありのまま率直にお話するのがいいでしょう。また、日常の家庭における子どもの生活ぶりも話題として大切なものです。
 できれば家族全員団らんの話し合いも望みたいのですがこれは日中の訪問では無理でしょう。近ごろ学校では日曜参観日など設定して父親との面接の機会をつくろうと努力しているようですが十分とは言えない現状です。父親の方から積極的に担任教師との面談の機会をつくる努力も必要かと思います。先生が家庭を訪問することは子どもにとってとてもうれしいことなので親と同席したがります。その時は先生の前で子どもを褒めたり激励してやり「さあ、少し外で遊んでおいで」と、席をはずさせ、あとは先生と親がくつろいで話し合うのがよいでしょう。そのへんのけじめをつけて話し合うことが大切なことです。

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