先生とのつき合い

 小学校一年生の親ですが、聞くところによりますと担任の先生のところへ、何かと贈り物をしている人が多いと伺います。常識としてどの程度のことをすればよいのでしようか。先生とのつきあいで注意しなければならない点をどのようなものがあるでしょうか。
 物がたくさん出まわって便利な世の中ですが心に空いた穴を埋めようとするのか、信仰や占いなどに走る人が増えています。
 豊かで、にぎやかで、幸福そうな中で人はひとりぽっちの孤独を喘みしめているのでしょうか。ある人は現代を心の砂漠だと言います。建て前や虚礼を捨てて、真心でつき合う心の交流にしか人間を孤独から救う心のオアシスはないようです。
 校内暴力などをきっかけに先生や子どもを含めて学校の荒廃ぶりを聞くとぞっとします。
 魂はどこへ消えたのでしょう。学校あれど教育なしとか、学校は死んだなどと言います。教育砂漠なのでしょうか。
 仏を作ったら魂を入れて欲しいものです。先生方は聖職を忘れたのでしょうか。学校の先生方こそ心のオアシスであって欲しいものです。
 人とつき合うことは煩わしいものです。だからといって「与えず、受けず」「与えて、受けず」では交流にはなりません。「与えて、受けて」のつき合いに伴うほどはどの煩わしさは人の心のうるおいというものでしょう。しかし、お互い「与えて、求めず」の心境でつき含いを深めたいものです。
 人間のつき合いは古今東西なされているものですが日本の慣習は複雑で、本音と建て前とか、立場とか、公人、私人などを使いわけて特別煩わしいと思います。
 だから、心の交流に金品が仲立ちすると一層煩わしくなり、不正や打算と結びついて賄賂や犯罪に歪められてしまいます。だから、一切の金品を授受しない方がいいと思うのですが、与える者と受ける者があり、公人と私人の限界も難しく、規則があっても守られないのが実状です。ひとりひとりがお互いを尊重し合い、それぞれに自粛すべき問題と思います。

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 教師は給料を受けている公務員ですから、つき合いについても社会一般の通念と変わるものではありません。特に教師は子どもの教育という仕事をする者であり、多くの子どもや親の期待を一身に集めているのですから、常に身を慎み公正でなければなりません。
 また、子どものよりよい教育を願う点では親も教師と同じ目的に立つものであり、子どもの教育を支える同志と言えます。
 このように考えると、親と教師のつき合いは、どこまでも子どもの教育という立場を逸脱しない純粋な心の交流であって欲しいと思います。
 しかし、最近、教育に人間性や愛情の欠如が叫ばれています。お互いの交流において物や形式を断ち切ることによって、両者がより一層うるおいのある、親密な交流に深めようとするものであることを忘れてはなりません。
 人とつき合うには、思いやり、感謝、謙虚さがないと一方通行になりやすいものです。近ごろの人は心のつき合いを、煩わしいこと、虚礼として、無視したり合理化してデパート利用でインスタント化し、自ら虚礼の落し穴に落ちているようです。
 虚礼では心の通い合いになりません。また教師にも親にも様々な考えの人がいます。
 それぞれにふり返って、物を贈ることより贈る心に眼を向けて考えてみましょう。人は物より心を求めているものです。先生との心の交流にもいろいろな手だてのあることがわかることでしょう。
 熱心な教師ほど親が自分の教育方針をよく理解し、子どもの指導に協力して欲しいと期待し、また、教師の指導や子どもの扱いに間違いや不行き届きのあった場合は率直に言って欲しいと願っています。こんな信頼関係こそ子どもの教育を支えていくものだからです。
 ただ教師はプロであり、プロ意識をもっていることをわきまえて交流することです。教師もまた、学ぶ心を忘れず、プロ意識が交流を阻害しないようわきまえて交流を深めることが大切と思います。
 田舎の学校で、ある教師が就任式の挨拶に「ボタ餅が好きだ」と話したところ、早速、「ボタ餅先生」と渾名をつけられ、秋のお彼岸にはたくさんの子どもからボタ餅が届けられ、食いきれず閉口したという話を聞きました。このごろあまり耳にしない微笑ましい話です。
 本来、つき合いでの言葉や礼儀作法、所作振る舞い、贈り物などは心を通じ合う方便にすぎないものですが、あたたかい愛や感謝を通じ合うためには無策、無欲、純粋な気持で対し、適度とチャンスを心得ることが大切です。
 そんな心遣いがないと、ほんとの気持がかえって物や形によって蝕まれてしまい、相手に通じないだけでなく、相手を傷つけることにさえなるものです。
 若い女教師のところへ子どもの親から缶詰が贈られて来ました。先生は、こんな心配をされては迷惑だと、取りにくるよう親に通知しました。親は恐縮してお詫びにケーキを持って遠路わざわざ先生の自宅まで引きとりに行ったそうです。笑い話にもならない白けた話です。この先生は真面目で熱心な方でしたが、親や子どもたちとは親しみ合えなかったそうです。
 親はわが子一人の幸せを念じていますが、先生はどの子も平等に愛そうと努力しています。
 親と教師のつき合いでこの点が一番すれ違いやすいところです。親はわが子のことを考えるとき、いつもクラス全休の子どもを頭の中においている教師の気持になって先生とつき合ってください。教師を一人で独占しようとすると心の通い合いが阻害されます。
 親と教師は一心同体の心の通い合いをして子どもの教育を支え合いたいものです。

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