幼児期の家庭教育

 同じく教育といっても、家庭教育は学校教育とは大きい違いがあります。その違いの主な点は、家庭教育は理論、知識、技術などを教えるのでなく、子どもの人間性、つまり心を育てることにウエイトがおかれるということです。
 したがって、小学生や中学生においてさえその点をハッキリ親としておさえておくことが肝要なのですが、幼児期の家庭教育では、もっぱら心を育てることに集中しなければならないのです。
 世間で幼児教育とか英才教育などといわれる場合、ややもす ると学校教育の教える教育のことが念頭にあり、そのことに中心がおかれているきらいがあります。それは家庭で親が行う家庭教育ではなく、むしろ、幼稚園や塾などで教師が行うものが多いのです。
 ですから、親の行う幼児の家庭教育においては、幼稚園や何々教室などで行われるものにはこの際目を向けないで、家庭教育一本にしぼることにしましょう。

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 幼児期の心を育てる教育において第一に大切なことは、土台づくりをしっかりやることです。土台づくりとは、感覚、運動、情緒、社会性、言語、知能といった順序を正しく踏んで、子どもの生活教育をすることです。
 その理由は、子どもの心の発達がこの順序ですすむからです。最初は、目、耳などの視聴覚をはじめ、味覚、嗅覚、触覚、温覚、冷覚、平衡感覚、運動感覚、リズム感覚などといわれるさまざまな感覚を通して心が動き、それに伴って心の土台がつくられます。
 したがって、○歳台では感覚刺激を多く経験させることが大切です。玩具でも家の中のものでもすべてここに重点をおいて環境をそろえるのです。例えば色彩豊かな環境を準備するとか、親の会話や話しかけを多く与える(言語刺激)とか、音楽や歌をきかせるとか、手に触れるものを多く与えるといったことに配慮するのです。
 次に一歳台の子どもですが、この時期の子どもは何でもいじりまわして環境の探索をします。つまり、手や足の運動が中心となりますので、運動を通して心を発達させることにウエイトをおくとよいのです。
 一歳台はよちよも歩きの時代とよばれますが、よちよち歩くこと、自分の身体を自由に動かすことを学ぶ時期てせすから、狭いベビーベットに閉じ込めてはいけません。そして、手あたり次第に環境を手さぐりで知ろうとする探求心を満たしてやることが大切です。
 そこで危険物やこわされて困るものだけ収納して、他のあらゆる家の中の物をいじらせるとよいのです。買った玩具だけがおもちやではなく、家中のものを散らかすことがよい学習となります。
 ですから、一歳台の子どもに「ダメ」とか「いけません」を連発しているようではよい家庭教育になりません。この時期はまだ本格的なしつけの時期ではないのです。危険なことだけやらせないようにすればよいのです。
 一歳台の子どもには、できるだけ運動中心の生活を許容し、感覚と運動によって楽しい毎日のおいた生活をさせることが肝要です。そういう受容的な育て方によって自分というものに対して、楽観的な自我像」をもつようになります。
 自分は親からかわいがられ、親から許容されている良い子だという感じをもつことにさせることが大切で、しかったり、罰したりはこの年令では不必要です。
 二歳台になりますと情緒中心の生活となります。そして同時に自己主張が強くなりはじめます。
 そのため、これまでのように 素直でなくなり、親の指示や命令に反抗的なイヤを連発しはじめます。これが第一反抗期とよばれる現象です。これは独立心が強く芽ばえてきたためにおこる現象で、自己主張なのですから、反抗と思い違いしないことです。情緒を受けいれ理解することが大切です。
 この時期は扱いの最も難しい時期ですが、同時に物の名称を おぼえたり、会話が上達したり、運動能力が発達したりして、基礎ができる時です。しかし、人生で最も扱いにくい年ごろですから、親の忍耐が最も必要な時です。絶望することなく、将来への発達を長い目で見通すことが肝要です。
 トイレのしつけや食事、睡眠、着脱衣、清潔など、基本的生活習慣のしつけをはじめる時期です。
 三歳台になりますと、子どもの社会性が伸びはじめて、同じ年ごろの子どもに興味や関心が芽ばえます。そこで親と子の生活だけでなく、近所の子どもとの触れ合うチャンスを与えることを心がけましょう。しかし、遊び方にも発達の順序があり、急に上手に遊べるわけではないので、高い要求や期待は禁物です。
 四歳台は話ことばが完成に近づきます。そのためか、猛烈なおしゃべり時代となり、くどい質問の連続となったり、悪いことばをおぼえてきたりします。それはすべてことばの練習と思う度胸が必要です。
 五歳台は、幼児期の完成期です。友だちとの遊びも集団生活も上達する時期です。知的な発達もめざましくなります。小さい子のめんどうまでみられるようになります。黄金時代を迎えるのですが、すべて○歳から順序をふんでここまで到達するのです。

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