中学生の家庭教育

 子育ての仕事の中で一番難しいのが、この時期といってよいでしょう。特に、反抗的な態度をとるようになることが最も目立つ特徴です。そのため、第二反抗期と名づけられているわけです。人生で二度反抗期現象がみられ、第一反抗期は二歳台から三歳台にかけて、二度目が中学生の時期にあたります。
 この反抗期を上手にのりきるか、それをこじらせるかによって、子どもの人生も大きく分かれることがあります。そこでこの時期の反抗期の心理を正しく理解して、上手な扱いをすることは、家庭教育における最大の難関であり、課題であるといえるでしょう。

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 そこでまず、反抗期の心理の中味をよく押えておきたいと思います。それは、反抗と反抗期とを区別することです。反抗は、怒りや憎しみ、不満や妬みなどの感情からおこっている現象です。これに対して反抗期の現象は、独立心や自立心、つまり一人前意識からおこっているのです。大人から一人前に扱ってほしいという気持が強くなる年ごろになったということです。
 ですから、反抗期の心理には、反抗的な態度のほかにもいろいろな内容があり、いろいろなあらわれ方があります。

 反抗的態度 - 一人前に扱われない時に反発する気持のあらわれ。

 批判的態度 - 大人のいうことやすることに対して批判や悪口をいう。自分の理論や知識が一人前であることを誇示したい気持のあらわれ。

 孤独を好み無口になる - 自我が発達して、自分自身に対する関心が強くなるため、自分をみつめ、自分を知りたくなる気持のあらわれ。

 おしゃれになり服装や持ち物を気にする - 自我意識が強くなったためと生理的な成熟のため。

 何かに熱中する - エネルギーが溢れて、趣味やスポーツなどに集中的にはけロを求めるため。

 性的関心が強まり、異性への意識が強まる - 生理的成熟からくる性的興味と性衝動が強まることと、異性に対する不安や対抗心など意識過剰となる。

 非常識な行動が多い - 社会的経験が少なく、観念や理論が優先するため。

 感情の動揺がはげしい -  子どもから大人への移行期にあるので、気候の変わり目と似たあらしや感動が渦を巻く。

 友だちとのおしゃべりが多い - 大人とは心を許さないが、友人との心の結びつきが強くなり、友人には何でも話したくなり、親友がほしくなる。

 規則違反に英雄気どり - 大人の定めたルールや社会的慣習に対して反発し、対抗意識をもち、自由と自己主張をしたいため。

 このような、様々な中学生に独得の態度や行動がみられるのが、第二反抗期の心理なのです。ですから、反抗的な態度だけを反抗期というのではないのです。
 一ロにいうと心理的離乳期ともいいますが、要するに、自分で判断し、自分で行動し、自分で責任をとりたいという、親離れ、独立心、一人前願望の心理状態のあらわれが第二反抗期の様々な現象であると考えればよいのです。
 これは、精神発達の一つの過程であり、発達の途中で起こってくる当然の正常な発達現象と考えること、したがって、悪いとか異常と考えて心配したり、生いさだとして抑えるにはあたらないのです。
 うちの子も、どうやら順当な精神発達をして、遂に大きく独立の段階に到達したのだと、お赤飯でもたく気持、ゆとりのある気持がもてれば、多くの反抗期現象は、あまりトラブルなく卒業していくはずです。
 この時期の子どもたちは、腕力も伸び体格も大きくなり、そのうえに理論、知識、技術も持っていますので、自信をもってきたのです。そこで親や教師に対して、つまり大人族に対して対抗意識が生まれ、実力をためしてみたいのです。そのあらわれが反抗期現象といってよいのです。
 しかし、この時期はまだ発達の中途であり、彼らは自信をもってはいても、実際には、生理的成熟の中途にあり、感情面でも社会性の面でも未成熟です。ですから非常識な言動や行動が多く、観念的で実際性や現実性に欠けることが多いのです。
 中学生時代は、ロばかり達者でも行動は伴わないのですから、親としては人生の先輩として、社会人として、人間性面では絶対に子どもには負けない自信をもって接したいものです。重要なことについては、親の意見、考え方などを堂々と主張しましょう。
 そして、かりに子どもが親のいうことをきかなくても、それは気にしないほうがよいのです。お前の判断の参考にしなさいといった気持でよいのです。彼らは、実は自信はあまりないのですから、親の面前では反発していても、陰では反省したり、考え直したりしているものです。
 ですから、親が強引に、権力や腕力でいうことをきかせようという態度に出ると、ことはめんどうになります。やはり独立国扱いにして、内政干渉をしすぎないこと、特に腕力使用による国境を越えるような行動は親としてはつつしむ必要があります。
 約一年か二年近く続く、この反抗期の時期は、親にとっては忍耐心を必要とするのですが、子どもの成長の先を見通して、ゆとりのある態度で接するのが一番よいやり方です。高校生ぐらいになると大きく変わります。勉強のことは子どもの責任としてまかせるのは当然です。

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