子供の遊び

 子どもにとって遊びは、成人の遊びとはまったく異ったものであり、遊びはそれ自身が学習であり、遊びを通しても、子どもの社会的な発達の一つの指標をみることができます。
 遊びの様相を社会的発達の見地からとらえた研究に、パーテンとニューホールの行ったものがあります。

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 かれらは、幼稚園児の二歳から五歳の子ども四二人について、一時間の自由時間に短時間抽出法、すなわち、子どもの行動をくわしく一分間観察記録し、五分間あいだをおき、また一分間観察記録し、五分間あいだをおくというような方法をくりかえし行い、同一の子どもの観察記録を四〇〜一〇〇回とりました。そして、その結果を性別、年令別に分析し、つぎのような六つの類型に遊びの種類を分類しています。

何もしていない行動
 とくに目をひくものがまわりにないならば、ぼんやりしており、何もしないでただぶうぶうしている。日向ぼっこのような行動。二〜三歳だけに見られる。

傍観者的行動
 他の子どもの遊んでいるのを見ていて、その子どもたちに話しかけたり、暗示を与えたりするが、自分ではその遊びに入らない。二・五歳ごろが他の時期より多い。

ひとり遊び
 おもちゃなどを使ってあそぶが、他の子どもとは関係なく、まったく一人だけであそぶ。二〜三歳に多い。

平行的遊び
 他の子どもと同じようなおもちゃで遊ぶが、互いに独立しており、一緒には遊ばない。しかし、必ず他の子どものそばで遊び、互いに刺激しあう。各年令にみられるが、二〜三歳に多い。

連合的あそび
 他の子どもとともに遊び、集団行動をとることが多くなってくる。互いに仲間を認識しており、年令とともにこのあそびが多くなる。積木、砂場遊び、かくれんぼなどがこれにあたります。

協同的遊び
 一定の組織をつくって、互いに協同して遊んだり、ものを作ったりします。全体の目標があり、リーダーの出現もみられる。鬼ごっこをはじめとしたゲーム、スポーツなどがこれにあたります。

 初期の段階では、ひとり遊びや平行的遊びが多くみられますが、しだいにそれは減少し、連合的あそびや協同的遊びが増加してきます。すなおち、年令がすすむにつれて、一人ではなく、友だちとの遊びがふえ、お互いに遊びの中から、他人を通して、社会的行動を学んでゆくのです。
 つぎに、遊びにおける集団の人数についてみると、一年から三年までは、遊びの集団は、二〜三人の成員数が圧倒的に多いが、四年になると、二〜三人の集団も依然として多いが、十人以上の集団もめだってくる。さらに、五年六年となると、十人以上の集回が一層めだってくるようになり、二〜三人集団、あるいは、四〜五人集団をしのいで、最も多くなります。
 このように、低学年のうちは、集団の成員数も少なく、二〜三人のこじんまりしたものですが、高学年になると集団の成員数も多くなり、それだけ、それを統率してゆくリーダーの出現が必要になってくるのです。
 しかも、あそびの形式も、幼児期では、自然に生まれてくるばく然としたもので、一定の形を守ってゆくことはむずかしいが、年令がすすむにつれて、あそびの中にも一定の形式ができあがり、ルールもできてきます。
 こうした、一定の形式の中で、しかもルールにもとづいた遊びは、おのずと行動が制約され、各成員の役割もはっきりしてくるようになり、チームゲームという組織的・社会的活動へと展開してゆきます。
 つぎに、遊び仲間の成立要因についてみると、低学年においては「家が近い」「席が近い」といった、物理的要因が主なものを占めており、高学年になると、「勉強がよくできる」「人間的に信頼できる」「趣味が同じ」といった、心理的・社会的要因が強く働くようになるという結果がでてきます。

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