注意したい子供のいたずら

いたずらは積極性、自発性の表れです。探求欲の表れです。心の緊張から解放されるための浄化作用の表れです。
いたずらとは子供が大人の迷惑になるようなことをして遊ぶこと、また性に目ざめた者が異性と行為にふけること、結局、時間や精力をもてあまして何かをすることとあるように無益、無用のこと、よくないことを意味しています。おとなが子どものある種の行動をいたずらと見るとき、やはりこのような見方で見てしまいます。これでは子どもはたまりません。大人にもいたずら心があります。エープリルフールなどその一つの現れです。いたずらは時に人の心を和ませ、いたずらは遊戯の大きな要素でもあります。いたずらは人間にのみ与えられた特権ともいえます。
しかし、いたずらはどのような場合にも常に奨励され、許されるとは限りません。
まず、子供のいたずらは向う見ずで、危険を予知したり、手心を加えるといったことがないため、不慮の事故をひき起こすことがあります。例えば厚生省が毎年発表する「人口動態統計」によると近年は不慮の事故死が子 どもの死因の第一位を占めています。なかでも圧倒的に多いものは溺死と交通事故死です。これらの事故死がすべて子供のいたずらの結果とはいえないし、池などの危険個所がなんら防護措置もとられず放置されていること、もっと根本的には子供の遊び場の絶対的不足が子供の命を危険にさらしていることが指摘されねばなりませんが、一方、子供も自ら守る態度を身につけてゆかねばなりません。自転車に乗って一気に大通りに飛び出してゆく子供に対しては車の運転者がいくら注意深く運転していても避けきれない場合もあります。やはり一旦停止の習慣をつけること、これが将来自動車を運転するようになった場合にも生きてきます。無益な恐怖心をいだかせてはせっかくの子どもの積極性、探索心も枯れさせてしまいますが、いろいろな機会を利用して危険を教えてゆくこころづもりが必要です。

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さらに、いたずらが自分の身に危険を招くだけでなく、他人に危害を加える結果になる場合もあります。無邪気ないたずらが、友達に致命的な被害を与えてしまえば笑いごとではすまされません。他人を傷つけるおそれのあるいたずらは見のがしてはなりません。そのような行動は、親が決して同意しないということを、態度や言葉で子供に悟らせてゆかねばなりません。
次に、いたずらがいつまでも続いて、いくら注意しても叱ってみてもおさまらない場合があります。幼稚園の集団生活をかきまわし他の園児の邪魔ばかりしている子供などまっ先に例にあげられます。他児の保護者から苦情が出る。たいてい、ひとりの子供のため多数を犠牲にしていいものかといった内容の論法です。幼稚園側もこの論法には弱い。退園かしばらく休んでもらうといった形で解決をはかろうとしますが、これでは解決にはなりません。なぜこの子供のいたずらがこんなに激しいのか。園の保育方法に欠点はないか。ここまで点検の範囲を広げるところはまず少ない。たかだか家庭のしつけがなっていないまでで終わってしまいます。たしかに親が放任的であったり、無関心であったり、厳しすぎるということが、子供の注意ひき行動となって表れたり、親の威力の及ばないところで反動的に表れたりしていることは十分考えられるし、親自身今までの育て方を反省し、責任ある態度をとってほしい。しかし、幼稚園がその責任を親にだけおしつけ、多数の子供のためにという理由でこの子供の閉め出しを合理化して涼しい顔をしていてよいものでしょうか。フレーベルによって創設された幼稚園は、決してそうではなかったことを、園の先生方が知らないはずはありません。この子らのために、人手不足その他の現実の諸困難を打開する努力を望みたいものです。
幼児にとって火は恐ろしいものというより、魔術的な不思議な力をもつ現象です。同時に、火を使うということは、例えば母親が煮たきをするというように大人の力の象徴でもあります。三歳をすぎ、マッチをひとりですれるようになると子供は火のもつこれらの魅力にひかれ火遊びを始めます。多くの場合は、家やその周辺でなされ、しかも、たいていは子供自身の手で消されるから大事には至りません。しかし、この年頃ではまだ原因と結果とを結びつけて考える思考形式は発達していないから、火の本当の恐ろしさが分かりません。偶然的に火事やいたましい事故をひきおこした事例も稀ではありません。マッチ類の保管に気をくばるとともに、子供だけでマッチを決して使ってはならないことを、十分に言ってきかせておかねばなりません。

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