食事の問題

思春期の子供たちには、発育加速現象も加わり、急速に身長や体重が増加するので、食欲は極めて盛んになります。一回の食事量も多いし、空腹を感ずると家探しをしてでも食べ物を求めるようになり、むしろ暴飲暴食をする子供が多くなります。そのために、胃痛をおこしたり下痢をしたりすることもあるほどです。
ところが、この年になって食事量の非常に少ない子どもがいます。その原因には三つのことが考えられます。
その第一は、劫少時からの食欲不振が引き続いている場合です。特に、痩せていたり小柄であった子供の中には、両親から食事を強制されてきた子供があり、そのような子供はすでに食事に対する興味を失ってしまっています。家庭にいて両親と食事をしている限り、食事量は少ないものです。
しかしながら、そのような子供でも、家庭から離れて食事を強制されない環境におかれると、しだいに食事量が増します。強制がとれて、本来の食欲が初めて目ざめたと言うことができる。食欲は人間の生命を維持するための本能であり、どの人間にも備わっています。その中枢は、大脳の視床下部にはっきりと認められているから、心理的な強制がとれれば本来の姿を現わすものです。
もちろん、食欲が現われたからといって、直ちに食事量が多くなるとは限らないし、量が増加したからといって直ちに太るわけではありませんが、食事を楽しみにするようになり、食事に対して積極的となる。したがって、休暇中は、比較的長期間よその家に滞在させることもよいでしょう。合宿生活や寮生活なども、役に立つことが多くなります。

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第二は、主として女の子の間におき、しかもしばしば流行する傾向がある問題で、肥満をおそれて食事量を極端に減らすことです。現在のように肥満の問題が各方面で取り上げられていると、それをおそれる子供が現われ、一人の女の子の大げさな話につられて次々と食事を制限する女の子が現われます。中には、グループを作って食事量を減らすことを誓い合った子供たちもあります。
その際に子供たちが持っている情報は非常に断片的であるので、例えば、食事を野菜だけに限り、栄養障害をおこすことさえもあります。また、空腹に耐えかねて絶えずアメをしゃぶっているなどの結果、胃炎をおこした子供もあり、便秘をおこしてそのためにお腹が張り、それが悩みとなって薬をのんだりしてすっかり体調を乱してしまった子供もいます。
肥満症は、第一に、体質によるものであること、第二に、太らないためには運動をよくし摂取カロリーとのバランスをとるようにすることを、家庭においても学校においても十分に教育しなければならない。特に思春期は、二次性徴の発現とともに母親になる準備をしている時であり、それに伴って多くの子供が肥満傾向になりますが、思春期を終える頃になると再び肥満は解消するものであることを、教える必要があります。つまり、一時的な肥満は、その子供の成長にとっては必要であると考えられます。
いずれにせよ、運動は非常に大切です。日曜や祭日を利用して山に登ったりハイキングをすることはぜひ勧めたいことであり、それ以上に、毎日の生活の中で絶えず運動する努力を続けるように促したものです。勝手に減食をするような子供は、とかく自己中心的であり、しかも、外面的なことに心を奪われる者に多い。したがって、連動を勧めてみてもなかなか嫌がります。わがままであることが認められたならば、それをいかにして直すかについて対策を立てる必要があります。例えば、学校に遅刻することを理由にマイカーで父親に送らせるなどのことをさせている場合などは、遅刻しても自分の足で登校させなければなりません。
第三の問題は、特に思春期の女の子に見られる神経性食欲不振症または思春期やせ症と言われている状態です。食べることを極端に拒否し、どんどん体重が減少し、著しい場合には、四〇kg以上もあった体車が二〇kgになることさえもあります。

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