睡眠の問題

朝寝坊、すなわち、両親が起こしてもなかなか起きようとしない子供については、第一に、学校に魅力を感じていない子供ではないかという点について検討してみる必要があります。これを潜在的登校拒否と呼んでいます。この状態が徹底すれば登校拒否となるからです。おそらくこのような子供でも、自分に興味のあることならば起こされなくても朝早く自分から起きて家を飛び出していくでしょう。
思春期の登校拒否には二つの生活史がありますが、朝寝坊についても同様に考えられます。とくに溺愛を受けてわがままな子供か、過保護を受けて自主性の育っていない子どもかです。それゆえに、学校へいくことは自分のためであることを教えなければならない。しかし、口でもって言い聞かせも無駄です。根本的に立ち直らせるためには、まず子供に「まかせる」ことが必要であり、そのためには起こさないで黙っていることです。そのようにしたら、毎日遅刻をしてしまうと心配する両親がいますが、その心配がすでに過保護になっています。遅刻をさせた方がよく、その結果がどうなるかを子供自身に体験させることです。教師から叱責されるかもしれないし、それが重なって戒告を受けたり留年させられるかもしれない。そこまで子供に責任をもたせることが子供を本当に立ち直らせる方法であり、私達が両親と協力して実現している方法です。本当の学校嫌いにならないだろうかと心配する両親がいますが、登校拒否をおこしたら根本的に躾を改め、根性を養うことを考えなくてはなりません。そのためのよい機会とすべきです。
このように、自分でした行為の結果については自分で責任を持つ、という態度を養っておくことが、人間の一生を通して必要な自主性を養うことに役立つのです。

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就寝時間が遅いために朝寝坊をする子供についても、同様な方法が有効です。自分で自分の生活のリズムを作り出す自主的な能力に欠けている結果であるため、決して両親が起こすようなことをしてはなりません。起こしてほしいというようなことは、依存性の現われです。この年齢になれば、目覚し時計をかけて自分で起きる能力は十分に育っているといってよい。自分で起きるように、心を鬼にする必要があります。両親がいなくても自分自身の生活を律することができるように、その能力をいまから育てておくことが大きな意味での親心です。いつまでも起こしている両親は、一見親切のように見えるけれども大局的には不親切なのです。真の親心によって、子供は自分の生活に自分で責任を持たなければならないということになると、遂には自覚します。それまでには幾度か失敗をするであろうが、その失敗こそ自覚に通じる道をひらくも のです。
もちろん、睡眠時間には個人差があります。短い睡眠時間で十分な子供もあり、多くの睡眠時間を必要とする子供もあります。親たちは、子供に十分な睡眠時間を与えようとしてあれこれと注意をするかもしれませんが、この注意が子供の自主性の発注を妨げています。この場合にも、早く寝なさいという注意をすっか りやめてしまうべきであり、徹底して子供に「まかせる」べきです。その能力は、思春期には十分に備わっているはずです。
朝寝坊のことを小児科医などに訴えると、起立性循環調節障害という診断を受けることがありますが、この診断には警戒しなければなりません。その多くは、実は学校嫌いなのです。立ちくらみや他の症状があればこの診断名をつけてもよいのですが、そのような症状がありながら学校には元気よく通っている子どもが非常に多い。したがって、朝寝坊についてはむしろ学校嫌いを考えて、その原因について検討し、対策を立てることを怠ってはなりません。

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