短気で乱暴

欲求の充足を妨げるものに対して攻撃を加えてやろうとする衝動を怒りといいます。短気というのは、このような怒りの感情がすぐに表面に出るのを抑えることができない性質です。怒りにもとづいた行動は、しばしば相手に対して打つ蹴るなどという攻撃的動作になってあらわれたり、悪口をいうとか罵るという言語による攻撃となってあらわれます。
怒りは、その人のもっている願望や欲求が侵害されたときに生じます。したがって、強い願望、欲求、期待、信念をもっていないときには、怒りそのものも発生しません。何事もどうでもいい、というような無気力な生活をしているものには怒りは生じません。
また、怒りは、敏感で正義感の強い子供、相手の立場になって考えるゆとりのない子供によくみられます。そのほか、疲労、空腹、睡眠不足は気持を不安定にさせるので、このようなときには怒りは発生しやす くなります。

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怒りという感情は、きわめて早くから出現します。ごく幼い子供でも、欲しいものが手に入らない、持っているものを奪われた、したいことが邪魔されたなどという場合は、真赤になって怒り、相手に噛み付いたりだだをこねて泣いたりします。しかし、成長するにつれて怒りを起こす原因となるものが変化し、侮辱されたとか相手が約束を破ったということに対して怒るようになります。
一般には、自分自身の力で解決できる範囲が広くなれば単純な欲求不満で怒ることは少なくなり、また相手の立場が理解できるようになれば自己中心的な観点からの怒りは少なくなります。しかし、その反面、自尊心を傷つけられた場合とか、社会的に不正なことや邪悪なことに対して正義感にもとづく激しい怒りを示すようになります。
怒るということはだれにでもあることですが、これがすぐに乱暴な動作になってあらわれるものとそうでないものとがあります。思春期になると、自分がみんなからどう見られるかということが気になるため、小学校の頃まで乱暴であった子供もしだいに自制的になっていくのがふつうです。それにもかかわらず乱暴な行ないがしばしばみられるのは、次のような事情があると考えられます。
第一は、言語による表現が非常に未熟な場合です。口で話せば解決できるのについ手の方が先に出てしまうという場合で、知能の遅れが認められることもあります。
第二は、その本人の生活自体に不満や不平がいつも蓄積されていて、わずかな刺激に対しても一触即発というような情況になっている場合です。例えば、親や教師によって不公平に扱われ、本人がいつも拒否されているような場合がこれにあたります。自分だけがいつも叱られたり厳しくされ、他の兄弟や友だちがそうでないと思っていると、その本人の中には優遇されているものに対する憎しみがたかまり、これが大人のいないところで爆発して相手に対する乱暴な行ないとしてあらわれることがあります。
このほかに、爆発性性格といって、わずかのことですぐに興奮して顔色を変え、別人のようになって怒り乱暴をする少年がいる。だれかが何気なくいったことが本人の触れられたくない弱昧にさわったり劣等感を剌激してしまったという場合もありますが、なぜそのように怒るのか理解に苫しむ場合もあります。極端に乱暴な行動が頻繁にみられるときには、精神科医に相談するのが望ましい。
乱暴な行ないというのは、一口にいえば末成熟な行ないです。自分のなかの感情のままに動いてしまう自分勝手な動作です。
乱暴な行ないの結果、相手を傷つけ、その人との人間関係が崩壊してしまいやすい。また、乱暴な人は友だちから恐れられ敬遠されます。そして、しだいに孤立して相手にされなくなります。
中学生になれば、乱暴しないほうがいいということは理解しています。したがって、まわりのものは、分かっているのになお乱暴してしまうのはなぜなのかを考えてやらなくてはなりません。

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