情緒不安定

急激に起伏し生理的変化や特徴的な行動の変化をともなう全人格的な心の動きを、情緒あるいは情動といいます。喜び、悲しみ、怒り、恐れなどがこれです。
児童期に比較的安定していた情緒は、青年期に入るとはげしい動揺の時期を迎えます。人の一生のなかで、青年期は情緒的にもっとも敏感でありまた不安定な時期です。優越感から劣等感、自己満足から自己嫌悪、尊大ともいえるような自信にみちた態度から打ちひしがれた惨めな気分へと、様々な気分の波があり変転するのが青年期です。
不安も悩みもなく平穏無事に毎日をすごしている青年があれば、それはすでに青年に値しない人といっても過言ではありません。不安、懐疑、あせり、挫折感などを体験し、それを自ら解決しようと努力することによって、青年は成長していくのです。

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ところで、青年のはげしい情緒の動きは、これをひき起こした剌激につり合っていないことがあります。例えば、何気なく軽く叱ったつもりなのにそれが相手の心を予想以上に傷つけてしまったというようなことは、青年を相手にする人がよく経験することです。他人のわずかな失敗が爆発的な笑いを招くこともあれば、小さなにきびがひとつできただけで人の前に出るのを嫌がるということもあります。要するに、感受性が鋭く自分自身のことが気になるので、ものごとを敏感に受けとめてしまうのです。
青年は自分自身に関心が深く、他人との比較の上で自分はこのような特色があり、長所はどこで短所はどこだというように考えています。しかし、このような自己評価は、大人のそれのようにしっかりと安定したものではなく、他人からの言葉やわずかな事件によって動揺します。簡単にいえば、青年の自己像は、些少な刺激によって揺れ動きつくられたり壊されたりするのです。したがって、あるときは現実の自分自身に満足してさわやかな高揚感をもち積極的な態度を示し、あるときはその同じ人物がわずかなことで挫折して自嘲したり劣等感にとらわれたりするのです。
例えば、恐れという情緒についてみると、児童では地震とか蛇などの具体的事物に対しておこることが多いが、青年期では人間関係に関することが増えてきます。先生や先輩に自分だけが睨まれるのではないか、自分だけが友だちから仲間はずれにされるのではないかというように、ある状態を仮定して恐れることが多くなります。これらが考え過ぎであることが多いのですが、青年は真剣に心配し不安な気持が持続します。
怒りも、ただ足を踏まれたとか押されたというようなことではなく、社会的な関係に関連して生じやすい。人の前で叱られる、不公平に扱われる、軽蔑されるというような自分自身が精神的に傷つけられたときに生ずることが多くなります。
喜びも同様で、自分の存在が他人に承認され、価値あるものとして賞賛されたときに体験されます。
、情緒の不安定性それ自体が青年の特徴です。この不安定性をもたらす原因はいろいろと考えられます。性的成熟に伴う不安もあるし、自分の将来の問題や異性に対する態度でどうしたらよいかわからないという不安もあります。生活領域が拡大するにつれて様々の出来事が自分自身の生活に入り込み、まわりから期待されることが多くなる一面、それが青年を拘束し、その期待に添えるだろうかという不安をつくるのです。
青年期になると、児童期と違って情緒を抑えるカが強く働くようになります。特に、怒りとか嫉妬のようにそれを表出することが好ましくないとされている情緒は抑制されることが多くなります。しかし、抑制してもその情緒をひき起こした状態は変わっていないので、このようなときの青年の気分は重く暗いものとなります。
家のものに話しかけられてもむっつりと黙ってしまう態度、いらいらとした不機嫌さ、無愛想、ぶっきらぼうなどは、このような気分のあらわれです。

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