噛みつく子

三歳の男児ですが、最近おこりっぽくなって、友だちと遊んでいてちょっと気にいらないことがあると、すぐ噛みつきます。先日は私が叱ったら噛みつこうとしました。どうしたらよいのでしょうか。
子供が二、三歳になると、それまで母親にまったく依存しある程度親の思うままになってきたのに、親のいうことを無視したり、親に怒ったり、反抗するようになります。この時期が第一反抗期とよばれています。親にとっては、今まで赤ちゃんらしいかわいらしい存在であったものが、なまいきな、手をやかせる、扱いにくい存在にかわってきたように思えます。子供は、もっと素直で、親に従順であるべきではないかとも考えます。今のうちに何とかしつけておかないと、もっと反抗的な子供になるのではないかと心配になったりします。本問も、このような心配の表れと理解されます。

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しかし、いつまでたっても親に依存してばかりいる、かわいい赤ちゃんであっては困ります。しだいに親への依存の度合を減らし、自主的に行動できる幼児に成長していかなければなりません。自主的な行動をするためには、自分自身がはっきりしていることが必要となります。自分自身とは、いいかえれば自我です。自分はいま何をしたいのか、どのように扱ってもらいたいか、自分のしたいことをじゃましているものは誰かなどが、自分自身にはっきりわかってくるのが自我がめざめた証拠です。第一反抗期は、ちょうど自我がめざめる時期なのです。自分自身のやりたいことがはっきりしてきたのであるから、親の気持といつも同じというわけにはいかなくなります。今までであったら、親のいうとおりになったかもしれませんが、いまや、親に反抗してでも自分の要求をとおそうとします。
このような状態を、親は「言う事をを聞かなくなった」「反抗的になった」といいます。けれども、この状態は成長した結果なのです。いつまでもこの状態にならなかったら、親は心配しなければなりません。二、三歳の頃からしだいに反抗的になるのは、親としてむしろ喜ぶべき現象なのです。
本問のような噛みつく行動も、第一反抗期に入った幼児にときおり見られます。噛みつくことによって、自分の要求をとおそうとしているのです。大人からみれば、噛みつく行動は動物のようで異様です。大人が自分の要求をとおそうとするときは、まず言葉にたよります。それでもだめな場合には、叩くとか突き飛ばすという行動にでるかもしれません。三歳の幼児は、大人ほど言葉が発達していないし語彙も少ない。言葉を使って自分の気持を表現しようとしても、うまくいかないし時間もかかります。叩くとか突き飛ばす行動にも慣れていません。そこで、噛みつく行動にでます。現在は噛みつく行動に頼っていますが、もう少しすれば言葉をもっと使うようになるし、叩くとか突き飛ばす行動があらわれます。
人を噛むことはいけない行為です。子供がなぜ噛みつくのかを理解したうえで、子供を叱ってほしい。「何がしたいのかゆっくり聞いてあげるから」という態度をみせながら、「噛みつかれた人は痛いから噛んではいけないこと」を理解させてほしい。
子供自身も、友だちと遊んでいると怒って噛みついてばかりいれば、仲よく楽しく遊べないことに気がつきます。ときには子供自身も友だちに噛みついて痛い目にあうかもしれません。そんなことをくりかえしながら、子供はしだいにがまんすることを覚えていきます。

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