内気

四歳の女の子ですが、末っ子のせいか気が弱く、知らない人とは話もできません。外にはあまり出たがらず、一日中、家のなかで遊んでいます。兄や姉とはよく遊ぶのですが、どうしたらよいでしょうか。
本問の場合、兄や姉とはよく遊ぶのだから、ひどい性格上の歪みや病的なものが原因となって遊べないわけではないではありません。全体の様子からみて、いわゆる内気な性格の現われであるようです。内気というのは、ごくありふれた性格特徴と考えられていますが、厳密には次の二つのタイプを区別すべきです。
ひとつは、慣れていない人や場所に対しては、何となくかたくなって、ふだんののびのびしたところを失い、はずかしがりで引っ込みじあんが目立つような子供です。
もうひとつは、他人にはあまり関心がなく、一人で静かに遊んだり考えこんだりしているのが好きという型です。
この二つとも、心理学の術語では内向性と呼んでいますが、前者を社会的内向、後者を思考的内向といって区別します。両方とも、外の世界よりは自分の内側のほうにと関心が向いていく型である点に変りはないのですが、原因なり素質なりが少しちがうというわけでしょう。ただし、この二つの特徴はくっついて現われることが多いから、実際にはあまり区別できないこともあります。本問の場合は、室内の静かな遊びや読書などを好む様子からみて、社会的にも思考的にも内向性が強いタイプと思われます。

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内向的な特徴は、かなり素質的なものと考えられています。小さい乳児でも、人見知りの強い子はかなり早くからそれが現われ、また、簡単には直すことができません。
ただし、内向的な子供の母親は、自分もやはり内向的な場合が多いので、新しいひとづきあいや会合への出席などを苦にする傾向が強い。子供は、いつも母親のつきあい嫌いを見聞きして育つから、対人関係への不安や恐れはこのような環境的要因によっても加重されていくでしょう。つまり、内向的な素質をもった子供が、このような家庭環境のなかでいっそう内気の特徴を強めるのだと考えられます。
内気は困った特徴だと思いこみ、何とかしてなおそうと考える母親は多いのですが、先に述べたように、それはかなり生来的なものであり簡単に逆転させるわけにはいきません。また、格別困る特徴というわけでもありません。
たしかに、極端な内気は、社会的な適応上問題になるかもしれませんが、そのような例は稀です。内気や社交的といった特徴は、むしろ一人一人の子供の個性をつくるもとなのです。正反対に変えようなどとは思わずに、それをわが子の個性だと考えて寛大に見守るゆとりが欲しいものです。むりやり人前に押しだしたりすると、子供はつきあいをますます負担に感じ、ひっこみじあんがひどくなるかもしれません。また、原因のところでのべたように、母親自身が子供の内気の条件を作っていはしないかどうか反省してみる必要があります。
子供は、まだまだ成長していくものだから、今からとりこし苦労をするには及びません。内気やはにかみは本質的には直りませんがが、そのうちに、子供はこれを克服できる勇気を身につけていくでしょう。しかし、それは少なくとも小学校に入ってから後のことになります。
なお、本問の場合には、末っ子のためいつしか過保護に流れて、内気を助長しているかもしれません。この点は、配慮する必要があります。

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