夜更かしと睡眠のしつけ

 子どもの睡眠のしつけで手をやくのが夜更かしと朝寝坊です。この二つは関連していて、夜、遅いから、自然、朝、起きられないという相互関係にあります。そこで、どちらか一方を治せば、自然、片方も解決するはずです。
 もともと、睡眠の習慣づくりで大切なことと言えば、規則的なこと、充分な睡眠時間をとることで、もし、夜更かしと朝寝坊を解決することができれば、睡眠のしつけの主要な部分が完成したことになります。
 さて、そうなると、どちらから手をつけるかと、だれしも考えますが、家庭の生活状況や子どものタイプもあって、一概には言えません。
 しかし、一般的には、夜更かしの子どもというのは、夜、したいことの多い子で、そこに楽しみを見い出しているのです。私も夜更かしの子でしたが、その最たる理由は、本をたっぷり読みたいことでした。したがって、早く寝なさいと言われるのが恐ろしく、いつもそのことが気がかりでした。
 だから、夜更かしの子どもを早く寝かせようとすると、衝突が起こり、親子間のトラブルにまで発展しやすいのです。
 しかし、朝寝坊の子どもを早く起こすのは、起こすときにトラブルがあっても、起きてみて心の弾むようなことがあれば、親を恨むことは少ないような気がします。で、朝、起こすことからはじめて見てはいかがでしょうか。早く起きれば、自然、夜は早く眠くなって、習慣は少しずつ切りかえられていきます。

スポンサーリンク

 世間には、朝からガミガミと子どもを叱っている母親がいるかと思えば、朝起こしの名人とでも言いたくなるような母親もいます。
 ガミガミ型というのは、聞きたくないような言葉ばかりしつこく並べます。単純に起こすんだから、起きるように言えばいいと思っている人です。
 名人型の方は、起こしているのですが、ちっとも起きなさいと言わない。
 「けさは朝顔の花が咲いたのよ。あんな色の種をまいた覚えがないんだけど、どうして咲いたの かしら」「パパがまた靴下の片方が見つからないんですって。どこへまぎれこんだのかしら」ちょっぴりユーモアがあり、多少の芝居っ気もある。起きなさいと言わないのですから、反発のしようもない。が、母親が朗らかにてんてこまいをしていれば、つい誘われて起きてしまいます。
 そして、起きたら何か一つは、楽しいことか、面白い話題を用意しておく。早く起きてよかったと思えるようにしてやるわけです。
 しかし、このタイプの子どもは、幼稚園や学校に、やっと間に合うギリギリの時刻まで、寝かせられていることが多いように見受けます。睡眠不足を心配したり、起こすのがおっくうだったりして。が、ギリギリの時刻に起こされたのでは、アタフタとあわてるばかりで、少しも朝の楽しさを味わうことができません。
 かわいそうでも、おっくうでも、一時期睡眠不足に陥っても、ゆとりをたっぷりみて起こすことです。これがコツといえばコツ。
 あわてないで朝食をとり、遅刻を気にしないで、公園、登校ができます。また、目が覚めてから学校の授業に身が入るまでには、二、三時間はかかる。早く起きれば、午前の学校での授業にも、うまく乗ることができます。
 だからうちの子は夜型で、早起きは無理と、きめてかからないで、まず、朝から切りかえてみること。習慣は、努力次第でかえることもできるものですから。
 睡眠時間は個人差が大きく一様ではないようです。だから、昼間眠くないなら、あまり多少にこだわらない方がいいでしょう。
 普通、一、二歳は、夜間十二時間前後と昼寝が一時間ほど。三、四歳では、夜十時間から十一時間ほどで、昼寝はしたがらない。しばらく横になって休む程度。五、六歳で十時間前後、それ以後は、九時間から八時間と大人に近くなっていくと言われますが、これが、一様ではありません。
 また、睡眠時間もさることながら、睡眠の質すなわち、快眠したか、熟睡したかどうかが、それ以上に問題です。
 狭くて解放的な日本の住宅では、子どもは何かにつけて、親の生活の影響を受けやすく、熟睡しにくいようです。
 欧米の家庭は、その点、一定の時刻には、きちんと寝室に入れてしまい、大人の生活とのけじめをはっきりつけています。どちらかといえば、親中心の生活ですから、さっさと寝かせて、親は社交を楽しんだりするのです。もっとも、寝室でちゃんと寝ているとはかぎりません。兄弟で、トイレットペーパーをぬらして、ボールを作り、二階から下を通る人に投げている子どもに、注意した経験もあります。しかし、夜、八時、ドイツの街の通りには子どもの姿は見られず、全く見事なものです。
 しかし、私は、ただ機械的に寝室へ入れるというだけでなく、こころよい睡眠がえられるように、もう少し心を配ってやりたいと思うのです。人はだれても、眠りに落ちるときは、幸せな気分でいたいものです。
 だから、追いたてて寝室へ入れるより、多少遅くなっても親と子で本を読むなり、静かな遊びをするなりして満足させてから床につけたいと思います。また、夜更かしの改善策には、まず、生活面を検討してみることも必要です。友達もなく、運動量も少なく、スローモーの子は、生活が夜にずれこみやすい。ので、夜の遊びが中心になります。
 また、心理面に問題のある子もいて、年上の兄弟と張り合って起きていたり、年下の兄弟に親の愛情を奪われたと感じて眠れない子もいたりです。親は、問題の見落としがないように気を配らねばなりません。

躾とは/ 躾と発達段階/ 家庭の躾・学校の躾/ 上手なしつけ方/ ほめ方について/ 叱り方について/ 体罰/ 過保護と放任/ 箸の使えない子/ 食卓のマナーが悪い/ 偏食、小食/ 食事の遅い子/ 排泄のしつけ/ おもらし/ 夜更かしと睡眠のしつけ/ そい寝について/ 物をしゃぶりながら寝る子/ 衣服が汚れても平気な子/ 脱ぎ着のしつけ/ 片付けのしつけ/ だらしのない子/ 友だちの物を平気で使ったり、持ち帰ったりする子/ 子ども部屋を作るとき/ 時間にルーズな子/ あいさつの躾/ 目上の人に対する言葉と態度/ 家族の一員としての躾/ 家庭のルールと躾/ 家での手伝い/ 勉強と手伝いの問題/ 小遣いの与え方/ 無駄使いをする子/ 物を粗末にする子/ 高価な物の与え方/ 子どもへのプレゼント/ 外での躾/ 公共の場の躾/ よその子の躾/ 他人の奉仕を躾ける/ 来客のとき/ 訪問のとき/ 留守番の躾/ 共働きの家庭の躾/ 家の中の事故防止/ 交通事故を防ぐ躾/ 水の事故を防ぐ躾/

       copyrght(c).子育てと育児.all rights reserved

スポンサーリンク