だらしのない子

 使ったものは出しっ放し、学校から帰ると、歩いたあとに、帽子、ランドセル、衣服と順に放ってあります。学用品もバラバラ、持ち物もきちんとできていません。
 こんなタイプを生活技術の幼稚な子と言います。すべての面でぬけているわけではないが、身のまわりのことが要領よくいかないし、また、気もつかない。 面白いことに、周囲が見かねて責任をもってくれる。家庭では、親や兄弟が、学校では仲の良い友だちが。そこで、ますます本人はのんびりしてしまうということになります。
 友だちの親切は振り切るわけにはいきませんが、親や兄弟は気をつけて、手を貸さないで、励ましてやらせるようにしたいものです。さもないと進歩は望めません。
 また、子どもの中には、万事、幼稚で未成熟、そのためにだらしないタイプもあります。この場合は、あせらず成長を待つこと、また、発達に合わせて、生活全休にわたる指導案を練ることなどが必要です。しかし、このタイプは、だらしないというより、遅れているという印象を受けるのが普通です。

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 自分の好きなことは一生懸命やるのに、身のまわりのことはだらしないというのは、能力がないのではなくて、家庭での訓練不足からくるアンバランスです。おそらく、幼児期に訓練を怠っているはずです。
 また、友だちや家族が迷惑していると気付かないのは、対人関係で鈍感のようにも思います。もまれることが少なかったのではないでしょうか。社会性が幼稚のように思います。
 あるいは、迷惑を承知で甘えているとしたら、一種のわがままで、それが通る環境だったせいでしょう。叱りながらも、結局は助けてくれるお母さんがいたり、友だちがいたりで、自分がわがままなことに気付いていないのかもしれません。
 子どもの中には、ズルさから、片付けないタイプもありますが、この場合は、むしろ幼児のように一つことしか気がまわらない、赤ちゃんぽい面が残っている感じです。
 しかし、よく話してやれば、自分がどんな状態で、どこが優れていて、どこが欠けているかに気付くはずです。ただ、このとき欠点だけ気付かせようとしないこと。がっかりして、自己改造の意欲もなくしてしまう恐れがあります。
 また、自分の欠点と他人の生活とのかかわりについても、よく話し合ってみることです。お母さんはこんなふうに困っている。迷惑していると、こちらの立場を話してやる方がよりよく問題を理解させることができます。
 こうして、子どもに自分というものを理解させ評価させて、問題点を自覚させることから手をつけていくのがいいでしょう。
 子どもが自分で、自分の問題を直そうと計画したとき、えてして失敗しやすいのは、はじめから完全主義で臨むことです。要するに気負い過ぎるのです。
 片付けの予定表を壁にはり、それ、整理ダンスだ戸棚だとさわぎたてて、結局は長続きがしない。そこで、なるべく簡単にできる範囲で実行するように、アドバイスしてあげてください。
 学校から帰ったら、持ち物はき めたところにまとめて置く、就寝前にかたづいているかどうか見まわしてみるといった程度からはじめて、だんだんレベルアップをしていくようにします。
 そして、少しでも進歩したら「お母さんはとても楽になったわ。ありがとう」と、こちらの立場で意思表示をします。褒めるより効果的でしょう。
 一方で、お母さんにも我慢が必要です。手を出したい時でも、ロを出したいときでも、子どもがやろうと決意しているなら、じっと見守っていることです。探しまわったり、忘れ物をしたりの苦労をしなければ成長するはずはありません。
 そして、むやみと物を与えないこと。子どもの片付け能力の守備範囲にとどめておけば、だらしなさも防げるし、物も大切にするはずです。

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