先生を馬鹿にする

小学校一年生の男子ですが、幼稚園の三年保育に通ったせいか、かなり早熟のほうで、読み書きや計算などはとても早くからよくできました。小学校に入ってからは、学校でやることはもうみんな知っているからつまらないといい、先生を馬鹿にしたようなことをいいます。どうしたらよいでしょうか。
幼稚園に行ったため、かえって悪ずれしたといわれるような子供がいます。現在の幼稚園は、特に組織的に系統的な学習をするわけではないから、三年も通うとすっかりいろいろなことを飲み込み、あきてしまう場合があります。
ことに、早熟で能力のある子供ほどこの傾向が強い。先生にもすっかり慣れてしまい、友だちのような口をきいて、ときには生意気な自己主張をします。これは、一面、先生に強い親しみをもっているということだから一概に悪いとはいえませんがが、命令や統割に従わない性格のようにみえるかもしれません。
それから、中産階級の専門職の家庭の子供は、特に教えなくとも身近に知的発達を促すような様々な具案があるから、いつとはなしにいろいろなことを学んでしまいます。親が読書をしているのを見慣れれば、字に関心をもち、いろは積木くらい与えておくと読み書きを覚えるというぐあいです。幼稚園では一般に、読み書き、算数などを教えるわけではありませんが、それでも自分の靴箱には名前くらいかいてあるでしょう。こういう雰囲気のなかで、優秀な子供たちはいつしか競争して、またいろいろのことを学びます。質問の場合は、こうしてできあがった早熟で生意気な子供の典型的なタイプでしょう。

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小学校の先生方のなかには、このような子供を極端に嫌うひとがいます。余計なことを覚えてくると変な癖かつくから教えにくいというのでしょう。また、子供の水準がそろわなくなるから指導しにくいという理由もあります。集団の規律とか教室での行儀作法などは、就学前教育の成果を利用しているわけだから、このような考え方は片手落ちともいえますが、教育熱心な先生ほど、自分の指導がしにくいので嫌がることも事実です。
察するところ、この子の担任の先生はこういうタイプのひとではないでしょうか。そこで、はじめから相性、が悪いので、こんな問題がでてくるのでしょう。
双方それぞれ理由があることだから、これは止むをえない面もありますが、やはり放置してはいけません。先生と生徒との人間関係は、小学校ではきわめて大切だから、将来ともこういう態度が続くようでは困ったことになるでしょう。
そこで第一に、先生にこの子のことをもっとよく理解してもらうよう努めなければなりません。適当な機会をとらえて、よく相談してみたほうがよいのではないでしょうか。
第二に、勉強とは、ただ与えられた問題を早く解くことではなくて、もっと深味のあるものだということを理解させなくてはいけません。同じ6十7の足し算でも、7を4と3に分けて6と4を足し、10に3を足すやり方もある。また、それぞれを5十1、5十2と分けて、5と5で10、1と2で3、だから13というやり方もあるでしょう。この段階でも、いろいろな解き方や考え方があるので、そのような広がりを追及したり、相互の関係を知ったりすることは必ずしもやさしくはない。この子は、おそらく、ただ早く正しく答をだせれば良いと思っているのでしょうが、それだけで勉強が終りではないことを家庭でよく指導したらどうでしょうか。そうすれば、やさしい問題にももっと深い興味が湧いてくるのではないかと思います。

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