外国語教育

外国のある学者の説では、外国語を教えるのは早いほどよいという話を聞きました。将来、英語力を身につけてほしいと思っているのですが、何歳くらいから教えることができるでしょうか。また、どんな方法を使えばよいのでしょうか。
例えばカナダの大脳生理学者のペンフィールドなどは、言語を教えるのは、旱ければ早いほどよい、少なくとも一〇歳以前に外国語教育を始めるべきだとしています。
この説にも、一理はあります。例として、子供がどうやって自国語を話すようになるかを考えてみるとよい。
日本人は誰でも、一見何の苦労もなく日本語を語すことができます。そこで、自国語を語す能力は、あたかも天然自然に備わっているかのように、私たちは錯覚しがちです。
しかし、ホスピタリズムといった症状に示されるように、言語的な環境条件がきわめて乏しい場合には、自国語をしゃべる力すら必ずしも発達していきません。
その理由は、ふつうの家庭児では、母親という言語教育者がいつのまにか、乳幼児に自国語を教える役割を果たしているからです。乳児が「アーウー」などの片言をしゃべり始めると、母親はしきりに子供に語りかけるようになります。このような刺激を与えることが、発語のためにはずいぶん大切 であるらしい。また、子供が不完全な文章を話し始める時期に、母親がきき返し訂正してやるなども重要な言語教育になっています。このように自国語をしゃべるにも長い学習のつみ重ねが必要なのです。

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この自国語の学習には、二、三歳くらいまでの時期が特に大切です。それ以後になって、同じような訓練をしても、同様な効果は期待できないからです。
何も知らない乳児にとっては、自国語も外国語も別に区別はありません。だから、自国語を覚える場合と 同じようなしかたで、幼少期に外国語を学ばせたらすぐに覚えていくにちがいないと考えられるでしょう。また、ある時期以後には、その習得の能率は悪くなると思われます。事実、スイスのように、家庭や社会で数カ国語が使われている国では、ほとんどのひとが二カ国語以上をしゃべることができるようになっていきます。
日本人は、外国語に弱い。そこで、幼少期から外国語教育をという要望が起こってくるのは自然なことです。
しかし、ここでちょっと考えてほしいのは、ヨーロッパの諸国語が親類同士であるのに対して、日本語はかなり性質のちがう言語だという点です。日本の乳児に、日本語と同様に外国語を語す環境条件を与えれば、先に書いたように、二カ国語をしゃべる力をまずまちがいなく身につけていくであろう。けれども、その過程で、いろいろな混乱もさけられません。同じものが、二つの別々な言葉で呼ばれるのは子供にとってはよけいな負担になります。このような点から、二カ国語使用者は知的発達の阻害される可能性があるといわれています。
この点、日本での早期の外国語教育は、音のききわけと発音の訓練に限ったほうがよいと考えられます。これは、教え方を工夫すれば、早ければ早いほど能率が高いであろう。しかし、二カ国語使用の危険性がある以上は、外国語の意味、読み書き、文法教育などは、少なくとも小学校上級くらいまで待ったほうがよいのではないでしょうか。

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