表情豊かな子

 女の子ばかりでなく、男の子にも、愛情豊かな子になってほしいものです。
 とくに、長男、長女、一人っ子というのは「愛情は受けるもの」と思いこんでいるものです。愛情というものは、それを受けるのにも喜びがあるが、愛情を与えることにも喜びがあるという体験をさせたいものです。
 そのためには、早く次の子どもができるとよいと思います。
 末っ子も、家庭の中には年長者ばかりいることになりますから、これと同じような体験しかできない場合があります。
 こうした愛情というものは、与えることも楽しいことだということを学ばせるのには、動物を飼うということはすすめられる方法だと思います。
 ただ、ここで留意すべきは、こちらから愛情を与えれば、それだけの反応があるという動物を選ぶということです。
 家族の方の好みの問題もあるので、一概には言えませんが、そういう意味では、猫とかウサギというのは、たしかに見た目ではかわいいのですが、反応のしかたが子どもにはわかりにくいようです。
 その点、犬というのは、反応がはっきりしているし、かわいがればかわいがるほど反応がはっきりしてくるという意味で、愛情の授受を体験させるにはよい動物だと思います。
 ただ五歳ぐらいですとなかなか世話ができないので、もっと素朴な動物の方が適当である場合があります。
 それに、団地などでは、犬を飼ってはいけないところもあるようなので、すすめられるのは金魚です。
 これは、幼い子どもでも世話ができますから、必ずえさをやる時には本人にやらせてください。
 えさ箱をもたせて、金魚ばちをトントンと叩いてから、えさをやることにしていますと、叩くだけでよってくるようになります。そうしたことに興味を示すようになると、えさをやるのが楽しみになります。
こうした単純なことが出発点になります。

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 また、家族で手のり文鳥を育ててみるというのもよいことかもしれません。はじめは両親がならしてゆく必要があるかもしれませんが、少しずつ本人にえさをもたせるようにしてゆくとよいでしょう。
 子どもというものは、時には残酷とも思えることをすることがあります。金魚をギユウッと握りつぶしてみたり、庭の石の上に置いてみたりするかもしれません。しかし、それは大人が考えるほど残酷な心があるわけではなく、違った動きをするのがめずらしかったり、かわいがり方がわからないためですから、あまり強く叱らないことです。軽くたしなめる程度でよいと思われます。
 犬を飼う場合ですが、えさの準備をお母さんがする必要があるかもしれませんが、与える時には、必ず本人に与えさせてください。そしてえさを食べている時は、絶対にさわらせないでください。犬にもよりますが、一般的にえさを食べている時は、防御本能が働きますから、喘むことがあります。
 それから、犬というものは頭をなでてやると喜ぶものだと考えられているものですが、犬によっては頭をなでられることはきらいな犬もいます。その犬によって喜ぶ場所が違いますから、いち早く発見をして、子どもに教えておいてあげる必要があります。
 犬に愛情をもつようになれば、それが、そのまま人に対す る愛情になるかというと必ずしもそうではないようです。
 愛情というものは、結局のところは、人に対する愛情でなければならないはずです。そうするためには、まず、お母さんとの愛情関係が成立する必要があります。
 さらに、お母さんがモデルになる必要があるのです。お母さん自身が、近所の子どもや親せきの子どもにあまり愛情を示さないで、敵視していたり、拒否しているようでは、どんなに口で「仲よくするのよ、かわいがってあげるのよ」と言っても、それは何の役にも立たないはずです。
 よく、子どもどうしのことで苦情を言っている母親を見かけるものですが、その苦情によって相手は頭をさげるかもしれませんが、その時、そのお母さんは、わが子を、相手のささいなミスを許せない、狭量で、エゴイスティックな、愛情の少ない子どもに育てていることに気づいてほしいと思います。
 子どもというものは、母親の言葉によって育つものではなくて、母親の行動を見ながら育つものであることを、はっきり認識しておく必要があります。
 動物を飼う場合でも、本人に扱わせることも必要ですが、お母さんがかわいがってみせるということが、何よりも大切なことだと思います。
 弟、妹が生まれた時も一つのチャンスです。あまり目の前で弟妹をかわいがると、嫉妬心を起こすのではないかと心配される方がおられますが、問題は、弟妹をかわいがる時本人を拒否するから嫉妬を起こすことになるのです。
 いっしょにかわいがってやるということにすれば、それほど嫉妬を起こしません。たまには本人にだっこさせてやったり、牛乳を飲まさせてみるとよいでしょう。
 兄弟ばかりではなく、近所の子どもどうしの関係も大切にする必要があることはもちろんです。

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