怒りっぽい子

 来年小学校に上がる子ですが、自分の思い通りにいかなかったり、人のすることが気にさわったりすると、すぐあたりかまわず怒鳴り散らして、家でも幼稚園でも手をやいています。来年は小学校ですし、何かこの子の怒りっぽい性格を直したいと思いますがどうすればよいのでしょうか。
 この程度のことでしたら、たぶんそのままにしておかれても、年令が進むにしたがって自然に改められると思います。
 いろいろの要因が考えられますが、その第一は、社会性の未熟さという点があげられます。
 社会性がまだ十分に成然していない状態で、大勢の子どもの中に入れられたために、情緒的な混乱が起こってしまったのではないかと考えられます。
 このような場合、子どもによっては、萎縮してしまって、ものを言わない子になったり、ぐずな子になったりもします。しかしある種の子どもは、自分の不安やとまどいを解消するために、相手を攻撃し、相手をやっつけることによって優位に立ち、そこで情緒的な安定を得ようとするような行動を起こすものです。
 こういう要因で怒りっぽくなってしまったのかどうかは、次のようなことがなかったかどうかを考えてみることです。

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 幼い時代に病気がちだった。とくに、風邪を引きやすいとか、小児ぜんそくなどがありますと、つい外の風に当てないようになどと考えて、外へ出さないで育ててしまいがちです。
 したがって、両親とばかり過ごして、ほかの子どもと遊ぶ機会がなくなってしまいます。
 家が広くて、自分の庭で遊べば十分遊べるといった環境の中で育てられた。
 家の中に手の余った大人がいて、それらの人が、相手をしてくれるので外へ出たがらなかった。
 家が交通の激しいところにあったために、できるだけ外へ出さないようにして育てた。
 お母さん自身が内気で、エゴイストであるために、近所となりの人たちと交際しないような場合。
 こうした場合は、ほとんど大人とだけ生活していますから、そこには意地悪をしたり、されたりする経験もありませんし、子どもの世界のあの騒々しさや、テンポの早さを経験したことがありません。
 こうした子どもが、いきなり、子どもの世界(幼稚園)に入れられますと、まったくとまどってしまいます。その時、少し活力のある子は、積極的に自分の世界を確保しようとします。そうするとまわりの子どもとぶつからざるを得なくなります。
 幼稚園に入る前後に転宅をした家庭の場合。
 幼稚園に入る前後というのは、社会性の芽が出てくる時です。ある地域で、となりのA子ちゃんや、むかいのB男くんとの遊び方をようやく習得した時に転宅をしたとします。次の地域へ行った時、そこのC子ちゃんやD男くんとの遊び方に応用がきかないのです。そこに混乱がおきます。そのような時、臆病になってしまう子どもと、強引に相 手を支配しようとする動きが出てくる子どももいます。それが結果として、乱暴になってしまうことがあります。
 近所の子どものほとんどが、A幼稚園に入った時、本人だけ遠いB幼稚園へ入れたような時。
 子どもの世界というものは極めて微妙なものです。このようなことが起こったら、昨日まで仲よく遊んでいたなかまは、その日から遊ばなくなってしまいます。近所の子どもたちは、幼稚園でも顔を合わせていますし、家へ帰っても顔を合わせています。つまり、友人関係が連続しているわけです。お宅のお子さんだけトギレトギレのつき合いをすることになります。また、子どもというのは想像以上になかま意識が強いもので、同じ幼稚園へ通っているということだけで、血縁関係のように思ってしまうからです。
 B幼稚園の中でも、同じことがおこります。つまりB幼稚園の子どもたちは、家へ帰っても 連続して仲間であるわけです。お宅の子どもだけが、トギレトギレのつき合いをすることになりますから、仲間関係がうまくゆかなくなります。家へ帰っても友だちが離れてゆきますし、幼稚園へ行っても、うまくゆかないとすると、社会性は成熟しないことになってしまいます。
 幼稚園に通うということは、近所となりの子どもといっしょに行くということが大原則です。
 もし、前記のような状態にあるなら、できるだけ早く近所の子どもたちの行く幼稚園に入れることです。この原則をはずしておいて、親の努力で仲間を作ろうとしても無駄です。
 それから、幼児期に転宅することは、できるだけさけてください。
 第二には、興奮しやすい子どもの場合です。本人の性格の場合もありますが、両親との心理的な距離がありすぎる場合にそうなることがあります。
 できるだけスキンシップを多くしてください。できるだけ、毎日いっしょにお風呂に入ってください、また、少し赤ちゃん扱いになるかもしれませんが、寝る時、そい寝をしてみてください。長く続ける必要はありません。一度、そこまでいって、じょじょに離れてゆくことです。
 また、できるだけ本人の興奮状態を剌激しないことです。ケンカをした時に強くしかるとよけい興奮させてしまいます。そんな時には珍しい物を見せたり、音をさせたりして、気持の転換をはかってください。意外にケロツとするものです。

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