甘えん坊

 甘えっ子という場合、原因は大別すると二通りあるということを考えておく必要があります。しかも、その二通りというのが、まったく逆であるということにも留意してください。
 その第一は、かわいがりすぎ、保護しすぎといったことから起こってくる場合です。
 第二は、それとは逆に、まわりの人に放っておかれたとか、拒否されたために起こってくる場合です。
 まず、どちらから起こってきた甘えかということを判断しないで、そのやり方を誤ると、ますます甘えっ子にしたててしまうということが起こってきます。

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 かわいがられすぎのための甘えっ子は、その子白身もかわいいので、周囲の人がみんなでか わいがってしまってペットのようになるものですから、ますます甘えっ子になってしまうところがあるようです。
 子どもは、かわいがられたいという欲望ももっているものですが、また逆に独立したいという欲望ももっているものです。かわいがられるだけだと、一方の欲望は満たされますが、もう一方の独立の欲望は満たされませんから、いろいろな問題行動が出現してくる場合があります。はやめになおしておかれることをすすめたいと思います。
 しかし、一度甘えっ子になってしまって、これではいけないのではないかと考えるころは、かなり度が進んでいます。そこであわててつき離そうとしますと、相対的にはいきなり第二の場合を作ってしまうことになりますので、ますます甘えっ子にしてしまうことがあります。
 ゆっくり、少しずつやってゆくのがコツです。
 着替えをやらせる場合を例にとりますと、いきなり、「五歳になったんだから自分で着がえなさい」とやらないで、「今日は、一番上のボタンをお母さんがとめてあげるから、あとは自分でやってごらんなさい」とか「最後のチャックは、おかあさんがしめてあげるから途中までやってごらん」といった言い方をしてみることです。
 また、時間をかけることも必要でしょう。お母さんが仕事しながら「早く、早く」と急がせるのもつつしむべきでしょう。
 ボタンをかけそこなったり、手足をつっこみそこなったりしたのを叱らないで、「あれへんなところからボタンがのぞいたぞ」、「それで歩いてごらん。うまく歩けるかな」などとその失敗を楽しみながら指導して下さい。このような場合、あまり複雑な服を用意しないことも大切なことです。最近は、体裁やデザインばかりに力の入った服が多くなってきています。それより、まず着やすいか着づらいかを基準にして服を選ぶことも大切です。
 また、このような指導をしようとする時には、いつもより十分か二十分早く起こすようにして、あらかじめ十分時間的な余裕をもたせることもコツです。
 時間が十分ないために、お母さんの方があわてるので、つい手を出してしまったり、急がせてしまうために失敗することが多いのです。お母さん自身のためにも、十分な時間が必要なのです。
 また、同じような服を用意しておいて、お母さんと並んで、一つずついっしょにやってみるなどというのもよいでしょう。この時は、子どもとあい対するより、並んでやる方がわかりやすい場合があります。対面してしまうと左右が逆になる場合があるからです。
 顔を洗うのでも、ロ先だけで「ハイ歯をみがいて、ロをすすいで」などとやるより、二人並んで一つ一つまねをさせるなどというのも良いでしょう。
 お母さんがモデルになってやるというやり方です。
 いずれにしても急がないこと、一人でやれたらほめてあげること、そして、少しずつ時間をかけてやることが成功への早道です。
 べタベ夕とおんぶやだっこを求めてくるような場合でも、いきなり「お兄ちゃんになったんでしょ」とばかりつきはなそうとするからかえってまとわりついてくるようになってしまうのです。
 「今日は10かぞえる間、だっこしてあげるからね」といって、いっしょに数をかぞえてください。それを8にしたり、6にしたり、また5にしたりしながら時間を短くしてゆくことです。
 「今日は両方の手でだっこしてあげるね」「今日は一つの手だけでだっこね。そのかわり、ギユーッと抱いてあげる」などというやり方もよいでしょう。

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