ぐずな子

 七歳の女の子ですが、ぐずで困ります。朝起こしても、服を着終わるまでにずい分時間がかかります。放っておくと、ぽうっとあらぬ方を眺めていて、少しも体が動きません。玄関に送り出すまでうしろについていて、絶えずかけ声をかけていないとできません。体の弱い子だったものですから、つい過保護に育ててしまいました。それがいけなかったのでしようか。
 ぐずな子というのは、ずい分損をします。例えば、テストを受けていても、とりかかりが遅いから、どうしても時間がかかります。そのために、どうしてもテストをやり終えることができず、点数が悪いという結果が起こるからです。
 また、交通事故にあいやすいのも、こんな子です。いくら信号を守ることだけを知っていても、横町から出てきた車をサッとよけるだけの機敏さが育たないからです。
 そういう機敏さを育てるためには、多少危険な遊びをさせる必要があります。
 ここでは主として、朝の寝起きのことについて書いてみましょう。

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 たぶん、目は覚めても、体がなかなか覚めにくい子どもだろうと思います。
 第一に、風邪をひきやすい子どもだったとのことですが、夜寝ている時にふとんをかけるくせをつけたのではないでしょうか。人間は、寝ている間も自律神経は起きているものです。そして体温の調節をやっているのです。実は暑くて体温が常温以上になってくるから調節するためにふとんをぬぐので、それをかぶせてしまうとまたぬがないと体温が上がりすぎることになります。これをしつこく繰り返えしていると、熟睡できなくなってしまいます。もともと、人間は俗に寝入り端という言葉があるように、寝ついた直後が一番深いはずです。その時間、熟睡できないわけです。ところが、どんなに熱心にふとんをかけている親でも、朝になると自分が寝入ってしまいますのでやらなくなります。その時に、ようやく子どもも熟睡します。熟睡したころに起こされることになりますから、どうしても目覚めが悪いということになります。
 体は寝ていても、自律神経は起きていて体温を調節しているわけです。体温か上がりすぎるとふとんをぬぐという能力があるなら、下がりすぎるともぐりこむという能力をもっているわけですから、まずふとんをかけるというようなことをやめることです。
 ふとんをかけていると、だんだん体温の調節を人まかせにしてしまうから、よけい風邪をひきやすくなるのです。
 第二番目には、カーテンを開けて寝かせてください。朝日がさしこんできて次第に明るくなってきますと、徐々に目が覚めるようになります。
 熟睡しているところをいきなり起こすために、目は覚めても体が覚めないのです。長時間かけてゆっくり起こすのが一番です。それには太陽光線がちょうどよい刺激になります。
 以上のことを始めるのは、五月が最適です。このように新しいやり方をやり始めて、休がそれに慣れてくるためには、少なくとも三か月から四か月かかります。七月に始めたとすると、二か月ほどで秋風が立ってしまいます。そうすると体が慣れないうちに寒くなるものですから、そこで風邪をひくことになって、何の効果もなくなってしまいます。
 ついでながら、風邪の予防には、乾布摩擦がよいと思います。ところが、乾布摩擦というのは、そうとう意志が強くないとできません。それに代わる方法として、ふろに入った時、ナイロンのタオルを使うと効果的です。洗うのもふきとるのも一切そのタオルでやることにしますと、皮膚を刺激して乾布摩擦と同じ効果があります。
 第三番目には、朝起こす時に、いつもより五分か十分はやめに起こしてください。そして、ふとんの中で体を動かさせることです。
 要するに、お宅のお子さんは、目は覚めても休がなかなか覚めてくれないために、服を着がえる時には片袖だけつっこんでぼうっと天井を見ていたり、顔を洗うのもゆっくり、食事するのも仕度をするのもゆっくりにな ってしまうのです。
 というのは、体の方のエンジンが暖まってくるのを待っているのです。 ふとんの中で休を動かさせるというのは、ウォーミングアップをやらせようとするわけです。
 その時大切なことは、そのふとんの中の体操を楽しくやらせることです。命令でラジオ体操のようなことをやらせるから、すぐにいやになってやらなくなってしまうのです。
 お話体操などというのが良いかもしれません。「さあ、今から自転車に乗って、パン屋さんヘパンを買いにゆくんだよ」といってふとんの中で片足を曲げさせます。
 「出発」子どもは、足を交互に動かしはじめます。
 「さあ、向こうから車がきたぞ。ストップ」ブレーキをかけるまねをします。
 「よけて、よけて、あぶないぞ」子どもは体をねじります。「さあ通りすぎた。また出発」また足を動かす「タバコ屋さんのところへきました。右へまがりますよ」子どもは右手を曲げて左手をのはします。
 こんなことをやってゆけば、毎日種はつきません。
 今日はタバコ屋さん、今日は郵便局などとやってみるとよいでしょう。
 こうやって、少し体を動かしてから起こすと、かなり機敏に怖が動くようになるものです。
 言うまでもないことですが、普段からうんと運動をさせる必要、それから時間をはかる訓練をする必要があることはもちろんです。

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