友だちの選び方

 この子は良い友だちだとか、この子は悪い友だちというふうに決めるのは、誰なのでしょうか。この子は良い友だち、この子は悪い友だちと決めているのは、じつは、大人自身であるということを覚えておいて欲しいと思います。
 大人は、ある子どもの行動が、自分自身の子どもに対する期待像と一致しない時に悪い子だと 思い、反対に、一致していれば良い子だと思ってしまうのではありませんか。また、自分の家庭の生活のリズムとか考え方、価値観とは違う行動をとる子どもを、悪い子だと思ってみてしまうことが多いのではないでしょうか。いずれにしても、大人は、狭い自分自身の見方や、その住んでいる環境をみて、あの子は良い子、あの子は悪い子と判断しているにすぎないのです。ある大人からみれば悪い子どもでも、他の人からみれば良い子にみえるかもしれません。また、その時は、悪いと思える行動をしていたとしても、その行動が将来、その子どもが死ぬまで変わらないものだとは、誰もいいきれないのではありませんか。入園したての三歳ぐらいの子どもは、ウルトラマンや怪獣のまねをして、先生をけとばしたり、叩いてみたりということをよくするものです。先生をけとばしたり、叩いたりするという行動は、表面的にみれば悪い行動であり、そういうことをする子どもは悪い子だということになります。けれども、よくその子どもの行動なり気持ちをみてみますと、けっしてそうではないということに気がつくはずです。子どもたちは、初めて親から離れた不安を、威張って先生をやっつけることでまぎらそうとしたり、本当は甘えてみたいけれども恥ずかしくてできないでいる気持ちを、けとばしたりすることで表現しているのです。また、いつもいつもけとばしたり、叩いたりしているわけではなく、他の友だちと遊んだり、先生の話を聞いてちやんとしている時もあるものです。そういう子どもの気持ちをわかって、対処してあげれば自然にそういうことはなくなってきます。反対に、先生に抱きついてみたり、甘えてみたりといったことが、素直にできるようになってくるものなのです。
 この子は自分の子どもにとって良い友だち、悪い友だちと、大人の一方的な見方で決めつけてしまうまえに、子どものしていることをよくみて欲しいと思います。そして、悪い子と決めている自分自身というものを、深く考え直してみて欲しいと思います。

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 いくら親が子どもをかわいがり、世話をしてあげたとしても、親だけを相手にして満足して暮らしていける子どもは少ないのではないでしょうか。どんな幼い子どもでも、仲間を欲しがるものです。仲間が欲しくなった時に、自分の周囲に友だちがいなかったり、持てなかったりすると、仲間が欲しいという気持ちが薄れてきてしまいます。そして、大人と遊んだり、ひとりぼっちでいるのに慣れてしまい、自己中心的な子どもになっていくことでしょう。内気な引っ込み思案な子どもになってしまう可能性もあります。子どもは、友だちと一緒に遊んでいく中で、自己主張ばかりしていたのでは仲間に受け入れてもらえないことを学んでいきます。他人とうまくやっていける適応性や、社会性といったものは、友だちとのかかわりあいを通じて身につけていくものなのです。
 遊びの中で充実感を持ち、自分の独自性を経験し、友だちと一体感をおぼえ暮らしている子どもは、自分が直面する困難や、問題に対して逃げないで解 決し、克服しようと努力することができるようになってきます。大人からの干渉が多いと、子どもはいつも中途半端な気持ちでしか遊べませんし、問題にぶつかった時に、大人の顔色ばかりをうかがうようになり、積極的に行動できなくなってしまうでしょう。子どもは、大人が想像している以上に、大人から精神的に圧迫され暮らしているようです。親の手から離れて、子ども同士で遊んでいる姿は、じつに生き生きとしているではありませんか。多少のことには目をつぶり、好きなように仲間と遊ばせて欲しいものです。幼児は、大人に誰かさんと遊びなさいといわれなくても、興味や能力、年令が同じぐらいの子どもをみつけて遊ぶものです。仲間の親の職業や社会的地位、宗教、人種、性別、貧富など、子どもはまったく問題にしません。楽しく遊べる相手が良い仲間なのです。大人の価値基準を子どもに押しつけるのは無意昧ですし、むしろよくないといったほうが正しいと思います。
 友だちとの遊びは、楽しくなければならないでしょう。遊び友だちが自分を支配したり、無視したり、いじめたりして不愉快な経験ばかりが続くと、友だちへの関心を示さなくなってきてしまいます。そうすると、いつもちやほや甘やかしてくれる大人とばかり遊ぶようになってしまうでしょう。その時は、一方的にいじめたり、支配したりしない、好きな友だちがみつけられるように、親が環境を整えてあげる必要性がでてくるかもしれません。また、子どもは、良い遊びと悪い遊びの基準がはっきりしていません。大人と子どもでは、考え方、見方が一致しない場合がしばしば起こります。遊びの形態や方法によっても、遊びの良し悪しが違ってきますので単純に決めることは難しいでしょう。子どもの遊んでいる様子をよくみて、遊びそのものが悪いと判断したら、他の遊びに誘導します。遊び方の悪い時は、方法、場所、時間等を教えてあげなければならないと思います。

友だちの選び方/ 友だちにいじめられる/ 友だちをいじめる/ 友だちとすぐケンカになる/ 仲間外れになる/ 友だちに嫌われる/ 友だちをえり好みする/ 友だちのまねばかりする/ 友だちの言いなりになる/ 友だちの悪口を言う/ おせっかいやき/ 親の気に入らない友だちとつき合う/ 気に入らないとすぐ噛み付く/ ボスになる/ 異性の友だちとだけ遊ぶ/ 友だちができない/

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