友だちをえり好みする

 四歳になる女の子ですが、友だちのえり好みが激しくて困っています。近所の同年の女の子が遊びに来ても、あの子は嫌とか、この子は悪い子だからなどと言ってと一緒に遊ぼうとしません。そうかといって、誰とも遊ばないというわけではなく、いつもの決まった子とは遊んでいます。誰とでも仲よくさせたいのですが、どうすればよいのでしょうか。
 人に対するえり好みは、誰にでも多少ともあるものです。
 気心が通じ合えるとか、趣味、好みが似かよっていて容易にわかり合えるから好ましいという場合もあるでしょうし、自分とは似かよっていない、時には正反対ではあるが動作、言葉、立居振る舞い、ものの考え方、趣味など何か相手の中に好ましいものを感じる場合もあるでしょう。俗にいう相性が良いというような例もあります。
 しかし、いずれの場合も年を経ていく過程でいろいろな人とつき合い、多くの体験をすることにより、人に対する感じも明確になっていくものだと思います。年令が小さいうちはまだ好みもはっきりしませんが、個人差もありますので、四歳ともなれば人に対する好みがあってもおかしくありません。しかし、程度の問題というものであって、まだ四歳の女の子が友だちのえり好みが激しいということですが、それはいつごろから始まったことなのでしょうか。また、大人からみて、そのえり好みはいつ、いかなる時でも一つのきまりのようなものがみられるのでしょうか。

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 四歳の女の子が何気なく、あの子は嫌とか、この子は悪い子だからといっているその子どもに対して、大人自身改めて考えてみてください。大人が、あの子はバカだから遊ばない方がいいとか、この子はお行儀が悪いから好きじゃないなど不用意にいったことはないでしょうか。四歳の女の子は、まだ十分人や物ごとに対しての価値規準を持ち合わせていません。単純に、自分に意地悪したからいやだとか、いつか自分の玩具を取ったから遊びたくないというようなことでしたら、それは時間的経過の中で忘れもするでしょうし、また気が変わるということもあり得るはずです。
 しかし、大人の評価が強ければ、子どもは相手に対して思い込み、きめつけてしまうことが多いものです。大人の表面的価値判断とか、単なる感じを子どもに押しつけてはいないかどうか考え直してみる必要があります。
 次に考えられることは、四歳の女の子がひとりっ子とか、第一手、たった一人の女の子などの事情で過保護に育てられてはいないかということです。子どものいうことは何でももっともと、大人が子どものいいなりになっている子どもは我慢を知りません。
 我慢する気持ちは人との関係の中で育つものです。何の我慢も知らなかった子どもが、親、兄弟との関係の中で我慢を知り、友だちと遊ぶようになって、もっと我慢することが自分にとって良いことにつながっていくことも体験していきます。
 友だちに玩具を取られても許して大人に褒められたとか、初めて友だちと手をつないだが楽しく遊べたとか、多少不安はあっても結果的に快的な状態になれれば我慢することの大事さを知っていくはずです。
 いつも思いどおりになる環境の中では、我慢は育ちません。とはいっても、やたら我慢だけ教えるのが良いとはいえません。それでは、引っ込み思案の自信のない弱気な子どもにもなりかねません。
 我慢は年令相応に、発達に応じてわからせていきたいものです。
 我慢できないわがままな子どもは、自分の思いどおりに動いてくれない友だちはいやですし、遊んでいて自分の立場をおびやかすような友だちは悪い子、と思うのは当然です。
 特に同年令の子ども同士は、遊びが一方的には進みません。いつも命令されてばかりいると相手に腹だたしく思えてくるでしょうし、自分だけが一方的に命令して親分気どりでいても、いつか相手からつきあげられつらい思いをしなければなりません。そういう点では、同年令同士の遊びはかなり厳しい苦労が多いものです。
 命令どおりに相手をしてくれる友だちと遊んでいる限りでは苦労はありませんし、相手が大きくしっかりした子どもであれば、相手に依存し、いいなりになっていれば、めんどうをみてもらえるというものですが、それでは人間関係の発達に偏りができてしまいます。
 いつも決まった子と遊んでいるということですが、もしかしたらわがままな自分勝手な面をもっているのではないでしょうか。子どもの日常生活全体の中で考えてみてください。
 もう一つ考えていただきたいことは、大人自身が自分の周囲の人間に対するえり好みが激しくはないかということです。
 子どもは大人をよく見ています。大人のやっていることは正しいと信じ込んでいます。四歳の女の子には、まだ物ごとを客観的に見るカは育っていませ。
 いつも決まって遊んでいる子どもと、一緒にいつも遊ばない子どもを参加させてみましょう。本人はいやでも相手の子どもに話して、一緒に遊ぶような状況を大人の力で作ってみることも必要です。
 かつて、その子どもとの間にいやな経験があったとしても、遊んで面白かった体験があれば、少しずつでも相手に対する見方が変わってくるというものです。
 いつもは遊ばない友だちのもっているユニークさなど、大人が積極的に伝えていくことも必要でしょう。あせらず、人に対する見方を変えるような状況作りをしてみてください。
 人形を使ってドラマを演じてみるのも一つの方法です。誰かが悪い子といった子ども(人形)を他の子どもが一緒に面白く遊んでみせるとか、特定の人形をみんなで「いや」「遊ばない」といってみた時、いわれた人形が「わたしもみんなと遊びたい、ひとりはつまらない」とつぶやいて見せるなど、やり方はいろいろあると思います。
 「お友だちと仲良くしなさい」とか「誰とでも遊びなさい」と直持いわれると腹がたったり、反抗的になる子どもも、客観的に人形劇を通して見ると、相手 の気持ち、立場もわかって自分のことにも気づくというものです。

友だちの選び方/ 友だちにいじめられる/ 友だちをいじめる/ 友だちとすぐケンカになる/ 仲間外れになる/ 友だちに嫌われる/ 友だちをえり好みする/ 友だちのまねばかりする/ 友だちの言いなりになる/ 友だちの悪口を言う/ おせっかいやき/ 親の気に入らない友だちとつき合う/ 気に入らないとすぐ噛み付く/ ボスになる/ 異性の友だちとだけ遊ぶ/ 友だちができない/

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