友だちの悪口を言う

 小学生の男の子ですが、近ごろ同級生や近所の友だちの悪口をよくいいます。はじめのうちは別に気にかけていませんでしたが、あまりよくいうので心配になってきました。なんとか悪口をいうのをやめさせたいのですが、どうしたらよいのでしょうか。
 人は誰でも、人の悪口をいって楽しむという困ったくせを大なり小なりもっているものです。人の悪口をいうことで、無意識のうちに自分は違うという優越感にひたっていることがありますし、何の悪気もなく人の悪口をいい合っていることもあると思います。
 しかし、それはすぐ忘れられ、ことさら問題にされることもなく、日常生活が進められています。
 小学生の男の子の場合も、友だちの悪口をいい合うことは日常的にそう珍しいことではないことですが、それがあまり多くなり、悪口だけしかいわなかったり、常に人の欠点や失敗を指摘し、つげロばかりしているのであればご心配になることももっともだと思います。しかし、お父さんお母さん自身、今までに人の悪口を一回もいわなかったなどあり得ないことでしょう。自分たちはいっているのに子どもには人の悪口など絶対いわせたくないとおっしゃるのでしたら、それもまた、問題ではないかと思いますがどんなものでしょうか。お母さん自身、子どもの悪口に神経質になりすぎてはいないでしょうか。
 要は、どの程度のことなのか、どんなことをいうのか、その頻度、内容が問題になると思います。

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 そうはいっても、この小学生の悪口に困っていらっしやる事実を無視するわけにはいきません。
 では、何故子どもが悪口をいいたくなるのでしょうか。
 第一に考えられることは、他人の欠点や失敗を見つけてすぐとがめるという気持ちの中には、自分は失敗したら困る、失敗したくない、そのことをいわれたくないなどの気持ちが強いため、黙って見ていられず、つい言いたくなってしまうあせりのようなものがあると思います。
 自分のことは人に知られとやかく言われたくない、友だちのことをいうことにより、友だちも失敗しているんだから僕が失敗してもたいしたことはない、という安心感をもつのかもしれません。自分のやっていること、生活全体に自信がもてないからこそ人を非難し、人の失敗をとがめることによって自分を慰め、ささやかな安定感を求めているのかもしれません。
 第二は、人の悪口をいう子ども自身、常に周囲から欠点や失敗を指摘され、悪口に慣れっこになっている場合です。
 些細なことでとがめられたり、何をやってもバカにされていらだち、自分のことはさておいて、人の悪口をいうことによって気をまぎらわそうとしていることもあります。
 もう一つ考えなければならないことは、子どもの周囲にいる大人がロぐせのように他人を非難したり、他人に対して文句ばっかりいってはいないかということです。
 子どもは大人の真似をし、大人を見習って育っていくものです。大人は何気なく言っていても、子どもはそれを聞いて悪ロをいうことが良いとさえ思っているかもしれません。大人とつき合い、大人に認めてもらうためには、大人と同じことをします。
 自分がいっている時は気づかなかった大人も、子どもが友だちの悪口ばかりいうと困ったことと思うようです。
 ともかく、子どもの悪口の中身をもう一度確かめると同時に、子どもがどんな気持ちで悪口を言いたくなるのか改めて考えてみてください。
 子どもが友だちや同級生の悪口をいいにきた時、子どもと一緒になって「そうね、○○ちゃんは忘れ物ばかりして悪い子ね」などと子どものいうことに調子を合わせてしまわないことです。子どもは、大人が調子を合わせれば自分のいったことが認められ、正しいのだと思い込み、ますます悪口をいいにきます。
 「○○ちゃんどうして忘れ物したんでしょうね」といい、忘れ物をした事実だけはありのまま認め、それ以上の感情は抑えるべきです。
 大人が大げさに受けとらなければ、子どもは、自分のしたことは大人からみて、あまり意味のないことと思えてくるでしょう。子どもは、大人が意味を認めないことに対して、力をそそいでやろうという気は起こさないものです。
 また、大人自身、自分は人の悪口を言ったり、常に子どもを非難して子どものやることなすこと文句ばかりいってはいないか、反省してみましょう。意外なことに気づくかもしれません。
 今まで、悪口をいうことが多かったと気づかれたならば、今 後は積極的に相手の良さを探し、相手を褒める努力をしてみてください。子どもに対しても、欠点ばかり指摘するのではなく、良いと思う点、かわいらしいと感じる点を見つけて言葉にして子どもに伝えてみましょう。
 「うちのお母さんこのごろ僕のこと褒めるようになった。変わったぞ」とお母さんに対する見方が変わり、そのことを通して子ども自身も友だちに対する見方を変えていく機会になると思います。
 大事なことは、悪口をいいたくなる友だちに対する見方が変えられるような、悪口をいうくせにこだわらず、人に対する見方が広がるような性格指導が必要ではないかということです。

友だちの選び方/ 友だちにいじめられる/ 友だちをいじめる/ 友だちとすぐケンカになる/ 仲間外れになる/ 友だちに嫌われる/ 友だちをえり好みする/ 友だちのまねばかりする/ 友だちの言いなりになる/ 友だちの悪口を言う/ おせっかいやき/ 親の気に入らない友だちとつき合う/ 気に入らないとすぐ噛み付く/ ボスになる/ 異性の友だちとだけ遊ぶ/ 友だちができない/

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