親の顔色をうかがう

 小学校一年生の女の子ですが、家の中で遊んでいたり、テレビを見たりしていても、たえず、私の顔をチラチラ見て、顔色をうかがつているようです。性格的に神経質な面があり、どうもまわりの人に気をつかいすぎるように思えます。あまり気ばかりつかわせてはかわいそうなので、少しでも直してあげたいのですが、よい方法があるでしょうか。
 まわりの人に気をつかう力を持っているということは、大切なことだと思います。しかし、小学校一年生ということを考えると、そのことにエネルギーをつかいすぎることには、問題があると思います。
 このお子さんは、幼児期に、自分が自分がという、自分中心に行動しようという時期、主張を出そう、要求をかなえようという経験を充分にしているでしょうか。
 お母さん自身が、お子さんの行動をいつも決めたり、しつけを厳格にしたりしていたことはありませんか。性格的に神経質な面があるとのことですが、乳児のころから要求や行動が、希薄な面はありませんでしたか。
 この年令で気をつかいすぎるということは、相手を思いやって気をつかうというよりは、お子さん自身が、気をつかわずにはいられない精神的な状態にあると考えられます。

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 この行動の中には、お子さん自身の力で判断が出来ず、行動の仕方がわからないという能力の不足を補うために、親の助けを得ようとして顔色をうかがう場合と、精神的に落ち着かず、自分で判断する自信や、自分で物事を決める習慣や、経験が身についていない場合とが考えられます。
 このお子さんの場合は、家の中で遊んでいたり、テレビを見たりしていても、たえず、お母さんの顔色をうかがうということから、選択場面、判断場面だけでなく、日常のなにげない行動をとりながらも、お母さんの確認を求めているのでしょう。自分だけの判断や行動では、安心できないのだろうと思われます。
 現在見える範囲では、性格が出来ていると思われます。しかし、性格というものは、生まれつき持ってるという面ばかりでなく、生活経験から獲得している面も多いと考えられます。よって、性格も創られるし、変化するし、成長出来るのです。
 人の性格や行動は、長い時間をかけて、お母さんとの生活の中で創られてきたものと思われます。したがって、変化するには、その分の時間と心がけが必要です。すぐに変わらずいらいらしたり、顔色をうかがう行動をお母さんが気にしすぎては逆効果です。態度としては、表面的にあまり気にせず、暖かく励まし見守ることです。
 何か表現してきたら、よくその話しを聞いてあげ、認められること、褒めてあげられること、うれしいと思っていることを言葉で表現してあげることです。親子だから以心伝心だと思って、心の中でわかっているだろうと思っても、お子さんには伝わりません。心の中でかわいいと思いながら、顔で不安がっていたり、文句や注意ばかりを聞かせられていては、自信はもてないし、顔色をうかがわずにはいられないでしょう。お母さんから認められている、受け入れられているという気持ちを充分に味わわせてあげたいと思います。また、お話しをしている中で、お母さん自身の困ったこと、悲しかったこと、不安だったことを話してあげるのも大人やまわりの人に余裕をもって接することができるきっかけになることもあります。大人と子どもとでは、どうしても大人から子どもへ威圧感が加わるのは当然ですし、まだ人間社会の中で暮らしていく能力も体力も充分ではないのですから、自分の行動に、自信や落ち着きが出ることは、なかなか大変なことなのです。
 この気持ちを育てるのは、母子関係の大きな役割だと思います。
 また、お子さんは、小学校一年生です。ここで一大決意して、母子関係をやりなおすつもりで、お子さんと接触してはいかがでしょうか。お母さんご自身が、気ばかりつかわせてかわいそうという気持ちをお子さんにつたえるつもりで、お子さんの神経 質な気持ちを変え、ささえていくのです。かわいそうという気持ちでかばっているだけでは、かえって動きにくくなるかもしれません。お子さんの力を信用し、まかせていく面と、話し合い褒めて認めてあげる面と両面必要のように思います。
 おうちの中で出来るお手伝いや役割をきめ、自主性を育てることも大切です。その責任を果たした時は、十分に褒めてあげることです。おうちの中での過ごし方やお母さんとの間がすっきりし、自信が出てくると、家以外での人との対応もかわってきて、おのずと性格にも変化がみられるでしょう。
 小学校一年生という年令は、まだ充分変化しやすい年ごろです。あせらず、お母さん自身が気をつかいすぎないように、接してあげてください。

父親と母親の意見と態度の食い違い/ 父親の言うことはきくが母親の言うことはきかない/ 親の顔色をうかがう/ 親の言う事を聞かない/ 親を批判する/ 親と話をしたがらない/ 親を脅す子/ 注意するとすぐふくれる子/ 自分の物に人がさわると嫌がるときの扱い/ 口答えする/ 反抗期の子ども/ 兄弟への公平な接し方/ 兄弟げんか/ 弟や妹をいじめる/ 異性のきょうだいのいない子/ お下がりと子どもの不満/ やきもち/ 一人っ子/ 末っ子/ 中間の子/ 長男・長女/ 祖父母と子ども/ 家族としての意識の薄い子/ 子供部屋と家族のふれあい/ 難しい中学生との接し方/ 大学進学問題で親子の意見が対立したとき/ 義理の親子関係/ 離婚したときの子どもの扱い/

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