異性のきょうだいのいない子

 我が家は男ばかりの三人兄弟で、いつも乱暴な遊びばかりしています。聞くところによると、男ばかりとか、女ばかりのきようだいは、その環境から性格や行動のうえで片寄りが生じるそうですが、本当でしょうか。
 男ばかり三人の兄弟ということですが、さぞにぎやかなことでしょう。きっと家の中は、プラモデルやミニカー、グローブやバット、各種のボールと男の子専用の道具の中で、プロレスごっこなどが毎曰くり返されていることでしょう。洗濯物にも追われ続けるお母さんが、男の子ばかりの兄弟で、どこか片寄りが出来てくるのではないか、とふと気になったりなさるのだと思います。
 結論から言えば、男ばかりの兄弟いや女ばかりの姉妹が、そのまま性格の片寄りにつながるということはあり得ません。いっそ、さっぱりと皆の興味が一致して生活がしやすいということはないでしょうか。なぜこのような言い方をするかというと、異性のきょうだいはいらないというのではなく、このような家族構成をとやかく苦にやんでみてもしょうがないことだからです。一人っ子の心配、きょうだいが多いことの心配、末っ子の心配、真ん中の子の心配と言っていたらきりがありません。片寄らない環境などあり得ないし、皆、何かしら片寄った環境で生活しているのだと言ってもウソではないでしょう。片寄りを直そうと、もう一人赤ちゃんを生むことに挑戦しても女の子が生まれる保障はないし、女の子だったとしても、今度は、その女の子が甘やかされないかと心配になることでしょう。多少意地悪な言い方になりましたが、子どもが良く育つかどうかということは、一人ずつの子どもが、親に愛され、理解されていると然して育つことが出来るかどうかということにかかっていて、その他のことは、二次的な問題にすぎないのです。ですから、お宅の場合、男の子三人という兄弟構成が問題なのではなく、三人の男の子を目の前にした親が、どの子も個性的に把えることが出来なくなってしまうということがあれば、それが問題になると思うのです。男の子が三人いれば、基本的には同じような発達を示し、同じような生活をするでしょうから、どうしても子ども達というグループとして見てしまい、一人一人の心のヒダにふれていくことを怠ってしまったり、逆に一人ずつの違いを比較して、足りない部分を指摘したりすることはないでしょうか。一人ずつの違いをマイナスの面を指摘するような見方でなく、良さを認めていくような見方をぜひしていってほしいと思うのです。

スポンサーリンク

 とは言っても碓かに、男の子だけでは人間についての知識としても片寄ってくるということはあり得ます。発途上重大な影響を及ぼすということはないと思いますが、人間に男と女がある以上、お互いにお互いのことを知っている方が幸せだし楽だと思うからです。
 特に最近のように大人になっ てもあまり男女の区別がなかったり、いろいろな場面で、男女がいり乱れて生活するようになってくると、異性に対して、物めずらしさや気遅れを感じてはいられない、ということもありましょう。
 男の子の場合、一昔前までは、仕事の世界は男だけで、男の中で男としての役割が果たせればよかった訳です。家庭には、母、妻、娘などというごく親しい限られた女性がいて、その人たちだけとつき合っていけばすんでいた訳です。現在はそうはいきません。女性の同僚はもちろん、女性の部下を使い、女性の上司のもとで慟くということも多いのです。こんな時、いちいち男だ女だとこだわってはいられません。こだわらずにすむ一番良い方法は慣れているということでしょう。異性の存在がめずらしくもなく慣れきっているということは、ちょっとつまらないような気もしますが、現在はそういう時代になってしまっていると思うのです。
 女の子の場合、昔のように親の決めた人と結婚し、周囲に守られて生きていくということはもうなくなりました。とは言っても、やはり、結婚して子どもを育てるという生活を送っていく女性は多いでしょうし、その時、相手の選択を間違えると大変です。男性を見る目を養っておくということは不可欠のことです。現在の社会生活上の常識的な形態が続くという保障もありません。すべての人間は、個に戻り、男も女もなく自分の力で生活していかなければならないような世の中も来るかもしれません。いずれにしろ、同性がごく普通に接触し、共に生活していくことが必要になってくると思われます。
 相手を知るには共に過ごすことが一番です。異性のきょうだいのいない子どもには、社会生活の中でなるべく異性の存在にふれさせましょう。小さい時は、親せきや友だちの子ども達がお友だちになれるでしょうし、幼稚園以後は、男女共学の所で生活させればよい訳です。小学校高学年と中学校の間は、異性がお互いに近寄らないように暮らすことが多いようです。高校以上は大人のつき合いですから、ポイントは小学校低学年以下の時期だと思います。この時期に、ごく自然に身近かに異性を見ながら、ふれ合いながら生活することが出来れば、基本的な所で、異性に対する近づき難さといったものは生まれてこないと思われます。また、子ども同士の遊びは家の中で間に合わせてしまうのでなく、それぞれが友だちをたくさんつくり、人間関係の幅を広げていけば、当然、異性の友だちや知人が出来ることでしょう。お母さんとしては、小さい時は、女の子となるべくふれられる環境を用意し、大きくなったら、基本的なマナーを教えて、多くのお友だちとつき合えるような子どもに育てておけば、異性のきょうだいの有無は、大した問題にはならないでしょう。親として信頼できる子どもに育てることが第一です。

父親と母親の意見と態度の食い違い/ 父親の言うことはきくが母親の言うことはきかない/ 親の顔色をうかがう/ 親の言う事を聞かない/ 親を批判する/ 親と話をしたがらない/ 親を脅す子/ 注意するとすぐふくれる子/ 自分の物に人がさわると嫌がるときの扱い/ 口答えする/ 反抗期の子ども/ 兄弟への公平な接し方/ 兄弟げんか/ 弟や妹をいじめる/ 異性のきょうだいのいない子/ お下がりと子どもの不満/ やきもち/ 一人っ子/ 末っ子/ 中間の子/ 長男・長女/ 祖父母と子ども/ 家族としての意識の薄い子/ 子供部屋と家族のふれあい/ 難しい中学生との接し方/ 大学進学問題で親子の意見が対立したとき/ 義理の親子関係/ 離婚したときの子どもの扱い/

       copyrght(c).子育てと育児.all rights reserved

スポンサーリンク