おもちゃの選び方

 うちの娘は、三歳半になりますが、最近、遊び友だちの持っている人形などをひどくほしがるようになりました。今までは、あまり、おもちゃを買い与えず、木片や色紙、小石などで間に合わせてきましたが、やはり、これからは、おもちゃを買い与えてやろうと思います。どんな種類のおもちゃが適当でしょうか。
 これまで、ありあわせの木片、色紙、小石などをおもちゃの代わりに与え、それですませていたとのお話ですが、原則としてはそれで悪いということはありません。
 といいますのは、子どもにとって、よい玩具とは、必ずしも市販されている、いわゆるおもちゃらしい玩具がよいのではなく、台所用品でも木片でも、砂でも紙でも、何でも子どもがそれを材料にして遊ぶことのできるものなら、何でもよいのです。
 既製品の玩具の中には、子どもが手を加えたり加工したりする余地がなく、ただ眺めるとか、玩具だけが動いているといったものが多いのです。そのような完成品の玩具は、一週間もすると飽きてしまって、あまり子どもがそれで遊ばなくなることが多いのです。
 子どもにとってすばらしい玩具とは、子どもが飽きずにいつまでもよろこんで遊べるものです。そういう観点でお子さんの玩具や遊具その遊び方などをよく観察してみてください。何度でもいつまでも子どもの遊び心を剌激してくれるものは、よい玩具の条件を満たしているのです。
 しかし、子どもの心と体が発達するにつれて、遊び方も遊具も玩具も変わっていきますので、いつまでも同じものでよいとはいえません。また、性によっても、個性によっても変わってきます。
 例えば、二歳台で小石を池や川などに投げたい時期があります。しかし、やがてそれはボール遊びに変わっていきます。物を投げるという活動や運動は長続きしますが、その対象は、小石からボールヘと変わりますし、また同じくボールでも、フットボールのように蹴って遊ぶものに関心が向いたりというように、玩具そのものは変わっていきますから、いつまでも小石だけでよいというわけではありません。

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 お宅のお子さんが、近所の友だちの持っているお人形をほしくなったというのは、二つの理由があります。一つは人の持っているものには何でも興味がわいて、買ってほしいと思うので、それは子どもらしい一時的なおねだりですから、それを全部買ってやる必要はないのです。
 しかし、もしお宅のお子さんに、熊さんとかうさぎちゃんなど、何かお気に入りのぬいぐるみや、抱っこしてやれるお人形が一つもないなら、それは一つ買い与える必要があります。もし友だちの人形が単に眺めるための、いじってはいけない立派な飾り人形でしたら、そういうものを買う必要はありません。むしろ、かわいがったり、いじめたり、投げ出したり、一緒に外へ抱いていけるようなお人形を与えるほうがよいでしょう。
 男の子にくらべて、女の子はぬいぐるみやお人形などを特に「かわいがりたい」気持が強いようです。男の子は自動車や電車などを好む傾向があります。そのような要求を満たしてやることは大切なことです。女の子は四、五歳になりますと、着せかえ人形のようなものにも強い関心を示し、人形の世話をやく遊びに熱中するものです。これはママごと遊びの好材料となります。
 また、女の子は、ミニチュアの家具セットや台所用品セットのようなものを、五歳ごろには喜びます。それはお母さんのまねをして遊ぶ想像遊びやごっこ遊びのよい材料です。
 子どもの玩具は、子どもの心の発達を促進するのに役に立つものがよいのですが、それは必ずしも何かを教えこむためのものではないのです。教えるためのものは玩具ではなく教材です。文字を教えるとか数をおぼえさせみためのものは教材ですから、子どもの遊びを刺激するものではありません。
 そこでおもちゃを、どういう基準で選べばよいかということになります。次のような点をよく考えて選んでください。
 (1) 感覚を刺激する玩具 - 水、砂、ねんど、どろんこなどをはじめ、なめらかなもの、ザラザラしたもの、固いもの、やわらかいものなど、手の感触にふれるものは、一、二歳台までの子にぜひ必要です。また、きれいな色彩、よい音楽、歌などを耳にする経験も大切です。
 (2) 運動遊びの玩具 - 押したり、引いたり、回したり、走らせたりといった運動を刺激する玩具や遊具は大切です。絵を描くとか、太鼓をたたく、すべり台やブランコというような子どもの活動をおこさせるものは二、三歳で必要です。
 (3) 構成できるもの - 積木やレゴなどのように、子どもが組み立てたり構成したりできるものはよい玩具といえます。また、紙、ダンボール、布、発砲スチロールなどで、製作できる遊びの材料はよい玩具の一種です。
 (4) ごっこ遊びの材料 - 家族人形、家具、台所セット、動物セット、箱庭セットのように、ごっこ遊びができるようなものはよい玩具、遊具です。
 (5) 受身的な遊具 - 絵本、童話、マンガ、ラジオ、テレビなどの視聴覚的なマスコミの材料も、遊びの材料です。これは子どもが受身的に楽しませてもらうので、積極的、能動的な遊びではないので、あまり長時間これに没頭させないように統制する必要があります。
 以上、子どもの遊びを刺激する道具や遊具、玩具のもつねらいをあげましたので、適当にとりまぜて買ってやるとよいでしょう。全休として強調しておきたいのは、子どもの積極的な遊びは精神発達の完全栄養食と考えていろいろえらんで与えてください。

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