マンガばかり好きな子

 長男は、小学校五年生ですが、暇さえあればマンガを読んでいます。おこづかいのほとんどはマンガを買うことに使ってしまい、子ども部屋は、マンガの本でいっぱいです。マンガばかり読んでいると、いいかげんな子どもになるのではないかと心配なのですが、マンガを読まないようにさせるいい方法はないでしようか。
 ご心配のように、たしかにマンガばかり読んでいてほかの面にエネルギーが使われないようですと、精神的な栄養が偏したり、不足したりして、健全な人間になりにくいでしょう。
 しかし、ここでちょっと考えてみていただきたいことは、お子さんがマンガについやす時間の量がどのくらいかを、測定してみてはいかがでしょうか。一日に合計何時間マンガをみ、そして勉強その他の時間がどのくらいか、つまり、生活時間の調査を親子共同でなさってみてはどうでしょうか。
 お母さんの目からみると、たしかに暇さえあればマンガを読んでいるとか、マンガ本で部屋がいっぱいというのでは、マンガばかり読んでいるといいたくなることでしょう。しかし、冷静に、客観的に、マンガを読む時間について実態調査をしてみますと、これからの指導のあり方が適正になるでしょう。
 いまのお母さんの感じからすれば、学校から帰って夜寝るまでの大部分の時間を、マンガ読みに使っているように見えるかもしれませんが、子ども自身はどうみているでしょうか、そして客観的にはどうでしょうか、このあたりを正確にハッキリと把握することが先決問題とおもいます。
 例えば、五年生は宿題も多いことでしょうし、家庭教師や塾に行ってさらに勉強をしているかもしれませんね。あるいは、友だちとの遊びや生活にも多くの時間を使っているかもしれません。そういった時間の合い間を縫って、子どもがマンガの盗み読みをして息抜きをしているのかもしれません。
 また、マンガの冊数は、活字の本と違って早くみれますし、友だちから借りることもあります。ですから冊数だけで時間をはかることもできません。とにかく、生活時間をまずハッキリさせましょう。

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 生活時間を調べてみても、マンガに大部分の時間を使っていることがハッキリしましたら、それはやめさせる方向に指導しなければなりません。
 しかし、親の方で一方的にやめさせるという姿勢で立ち向かうのは得策ではありません。生活実態を子どもにもよく見せて、「どうしたらよいでしょう」という相談をもちかける態度が大切です。生活時間をじっくり見れば、子どもも何かを感じ、「これはどうも」と思うでしょう。そういう子どもの側からの反省とか、子どもの側からの実状認識がなければ、これはやめさせることはできません。
 親の一方的な弾圧や禁止で向かいますと、子どもは反発や反抗心を燃やして、むしろ反対の方向へ、マンガの方へ彼の気持を押しやってしまいかねません。そのような逆効果になることは絶対に避けないと損です。
 その理由は、マンガに対する親と子の見方や考え方が正反対であるからです。親はマンガを 悪者ときめつけ、子どもは心のなぐさめとか、心を楽しませてくれる宝物というように感じているかもしれないからです。
 また、マンガの話題は、友だちとの最もよい話題になることがあり、それを知らないと友だちから浮いてしまうことがあります。そういう場合は、マンガでもテレビでも同じですが、それは子どもの世界の社交にとって不可欠なのです。
 そのような心のなぐさめ、息抜きの娯楽、友だちとの話題の材料など、子どもにとって重要と思われるものを、一方的に親の権力で排除しようとすれば、そこには親と子の間に心理的な戦いがおこるだけです。反抗的な態度をとらなくても、かげで読むとか、学校の授業中に読むとかいった、もっと悪い事態を生むおそれもあります。
 マンガを読むことをやめさせる法というのはないと考えてください。やめさせ方ではなく、減少させて、その時間を他にふりむける転換法を考えるほうがよいでしょう。中止や禁止をさせますと、前述のように親の見ていない所で見ることになって、かえってよくないのです。
 そこで、生活時間の使い方を親子で話し合うのがよいでしょう。そしてバランスをとる方向で、時間の配分を工夫しましょう。つまり、マンガを主食としているような生活ならば、これを副食の割にするとか、マンガが副食の場合には、それに変化をつけるといった具合です。
 つまり、生活時間表の作成です。学校から帰ったらどのように生活するかについて、親子で話し合いをして、マンガの時間を減少する折衝をするのです。国家間の折衝と同じように、独立国として相手を扱い、条約を結ぶのです。はじめから無理な条件を押しつけるのでなく、むしろ子どもの自主性を尊重し、お母さんは相談役の役割を演ずるほうがよいでしょう。
 そして、浮いた時間を何に使うかについては、子どもの意見を大いに尊重しながら、その活動の種類については、親が参考意見を出すようにしましょう。その時、娯楽的要素を尊重し、また運動やスポーツ的なものも奨励し、家事手伝いもとりこむようにしましょう。
 マンガを読むというのは、身体運動を件わないので、できれば活発な運動をすすめ、また、マンガの時間にほかの内容のある読書を含めることも大切です。
 子どもがマンガに熱中するのは、必ずしもマンガで大いに満足しているとは限らないのです。それしか手っとり早い娯楽の方法を知らないのですから、転換法が必要なのです。

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