運動ぎらいな子

 小学校一年生の女児ですが、体は大きい方ですが、運動があまり好きではなく、家の中で一人で本を読んだり、テレビを見て遊んでばかりいます。友だちと外で遊ぶようにうるさくいうのですが、いつの間にか家に帰つてきてしまいます。運動好きにするためにはどうしたらよいでしょうか。
 子どもでも成人でも、運動好きな人と嫌いな人がいます。だれもが、スポーツマン、あるいはスポーツウーマンになるわけにはいかず、運動が嫌いでも、読書好きであるとか、音楽好きであるとか、その子なりの特色や得意な面があればよいのです。子どもは機械ではありませんから、都合の悪いところを、部品をとりかえるように、簡単になおすわけにはいきません。ですから、お子さんの生活や性格全体をよく考えて、判断してください。

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 それにしても、子どもは嫌いだからといって、自由に子どもにまかせておくと、活動が偏って、嫌いなものはよけいやらなくなり、やれなくなる心配はあります。まず、嫌いになった理由や原因はどこにあるのでしょうか。
 幼児の時に、高いところから落ちたり、危ない目に会って、こわい経験をしたことはありませんか。
 外遊びの経験が少ないことはありませんか。交通事故やけがが心配で外に出さなかったり、家の中で相手をする人がいて、内で遊ぶ方が面白いとかいうことはありませんでしたか。
 性格的に、内気、臆病、おとなしい、考え深いなどのところがありますか。
 極端に運動ができない場合は、脳の障害があることもあります。この場合は、専門機関(病院、児童相談所、教育相談所など)に相談してはっきりした診断を受ける必要があります。
 運動ぎらいというと、体格や体力の問題とか、運動神経、技術など、身体的な面ばかり考えがちですが、子どもの心理的な面もかなり影響して、運動ぎらいや上手下手ができあがるのです。
 例えば、積極性や気力やねばりや自信のある子は、初めての運動器具ややったことのない運動にも、ものおじせずに挑戦するでしょう。失敗してもへこたれずに何度でも試みるでしょう。そのうちになれてうまくできるようになり、ますます自信を得て、その運動を好きになります。
 反対に、消極的、内気で自信のないお子さんは、初めての経験に対して、やらないうちから、不安を持ち、逃避したり、おそるおそる試みるでしょう。すると案の定、失敗して、ますます自信を失い、やる気を消失します。やらないからうまくならず、いやになって、なおさら手を出さなくなります。
 ですから、運動ぎらいをなおすには、性格面、精神面を活発にし、いきいきとしたお子さんに育てるよう、毎日の生活の中で工夫していかないといけません。
 ボール投げや、鉄棒を急に教えようとしてもうまくいかない時は、その前段階として、ボール遊びや、鉄棒にぶらさがって遊ぶ期間が必要です。幼稚園などで、いつも鉄棒やうんていにぶらさがっている子がいますでしょう。ああいう段階を経ないで、急に、ぐるっと回らせたり、さか上がりをさせようとしても無理です。
 「面白いな」「すごいな」「気持ちよさそうだな」と興味や関心がわかないと、やりたいという気が起こりません。やってみて面白ければ、やるなといってもやりたくなります。どうしたらお子さんの心をゆり動かせるでしょう。
 幼児や低学年の子どもですと、大人がやっていることの真似をしたがります。自分は全然やらないで、子どもにだけ運動好きになれ、スポーツをやりなさいと言っていませんか。ジョギングも水泳も、できたらお母さんも一緒にはじめたらいかがですか。自分でもやって大変さがわかれば、子どもにだけ無理強いをすることもなくなります。
 鉄棒をこわがる子は、初めは鉄棒にさわる、にぎるだけでよいのです。鉄棒の代わりに、木にぶらさがるのもよいし、家の中でぶらさがれるところがあればどこでもぶらさがってみさせればよいでしょう。マットがなくても、家の中でふとんをしいて、でんぐりかえしをふざけながらでもやっているうち、恐怖心はなくなります。だれでもできることから、段階的になれさせていく心遣いが必要でしょう。無理強いはくれぐれも禁物です。
 次女は、内気で物おじする性格でした。幼稚園に入って、集団をこわがり、ますます消極的になっては困ると思って、入園前から、入る予定の幼稚園に遊びにつれていき、鉄棒にさわらせ、鉄棒のところで話をし、鉄棒を手でつたいながら鬼ごっこをしたりして遊びました。
 次には鉄棒にぶらさがって話をしたり、ぐるっと回ってみせたりしながら、次の遊び場へ行くという具合に、いつも鉄棒を中心に遊びました。そのうち彼女は、幼稚園へ行くといつも鉄棒のところに飛んで行くようになりました。小さな手にかわいい豆ができるようになって、いつの間にか、前まわりやさか上がりをやってみせるようになったのです。
 彼女は二つ上の姉よりも鉄棒だけは得意になり、入園後もいつも鉄棒をクルクルとやって見せて、登園をいやがることもなくすみました。
 小学校へ入っても、鉄棒が得意なことが、彼女の支えの一つだったようです。中学へ入ってからは、バレーボールに変わりましたが、自分は運動は得意だという意識は続いていたようです。そのうち、友だちの方が皆うまくなり、高校以後はいつの間にか運動をやらなくなってしまいました。もともとうちの娘たちは、それほど運動好きでも、得意な方でもなかったのです。

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