問題行動とは

 中学校三年生になる男の子と小学校六年生の女の子がいます。二人とも難しい年ごろを迎え、普段から心を痛めています。子どもたちは比較的放任主義で育てたせいか、上の子などは、最近学校の帰りが遅く、家では親に反抗的な態度をとります。この子が非行にはしったりしないかと心配ですが、よくいわれる問題児とか、問題となる行動とはどのような行動をいうのでしょうか。
 お子さんが、中学生から高校生くらいになると、親にとってはいろいろ難しい問題が起こって、頭を悩ますのが普通です。親にとっては受難の時期、親であることを試される時期といってもよいでしょう。
 特に最近のように、登校拒否、ノイローゼ、自殺、校内暴力、家庭内暴力などの事件が毎日のように報道されると、うちの子が万一の場合とか、もしかしてそうなったらという不安が胸をかすめることも、誰にも一度や二度はあることかもしれません。
 一般には、問題児とか、問題行動というと、不良化した子とか、非行を考える人が多いようです。しかし、問題行動というと非行だけではありません。問題行動を、反社会的と非社会的との二つに分ける考え方があります。反社会的というのは、法律や道徳など、世の中のきまりを破り、周囲に迷惑をかけるような行動を指します。非社会的問題行動というのは、周囲を攻撃したり、迷惑をかけたりはしないけれど、自分や家族が傷つき、痛む行動で、自殺とか、神経症とか、登校拒否などがそうです。つまり、問題行動というと、普通は、反社会的な行動がすぐ思い起こされますが、非社会的な問題も同じように問題にされるわけです。
 では、どんな問題を(内容)、どのくらいから(程度)問題にするのかというと、その一般的な基準ははっきりしていません。子どもの年令によっても違います。強いていえば、子どもの心身の発達にとって、好ましくない問題が、引き続き(長期化)ひどく(重度化)起こっていて、周囲や本人が困っているかどうかというような漠然とした基準になってしまうのです。

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 例えば、本問のお子さんの場合、最近学校の帰りが遅くなり、家では反抗的になったとありますが、中学三年生として、何時ごろまでに帰宅するのが普通でしょうか。部活動で活躍している子と、そうでない子とがいます。また、中学生ともなれば、小学生時代と比較して遅くなったり、反抗的になったりするのは当然のことで、子どもの心身の発達からみれば、別に問題でもなんでもないとみる人もいます。もし、これを問題とみれば、口うるさく注意することになり、反抗や対立は激化します。心配ではあるが、ある程度やむをえないこととみれば、ひどい時だけ注意して、本人にまかせることになり、本人が成長するにつれて、心配は解消するかもしれません。そこで、子どもの行動をみる場合の大切な尺度をあげて、もう一度考え直してみましょう。
 大人の尺度でみないこと。大人の立場から大人の物指しでみると、子どもは落ち着きがなく、うるさく、遊んでばかりいるように見えます。でも、ご自分は小さい時にどうだったでしょうか。もし、子どもなのに、落ち着いていて、やんちゃも反抗もしないとしたら、身体の具合いでもよくないのかとかえって心配しなくてはいけません。
 発達という観点を忘れないこと。子どもが三歳ごろまでは、夜間の排尿は自立しないので、夜中に失敗しても、心配したりとがめたりしてはいけません。また、二、三歳の第一反抗期や、中学、高校生の第二反抗期には、反抗がひどくなるのが当然であって、その時期に、素直でいつもいうことをきいているようではかえって心配です。子どもの成長や発達からみて、当然起こる現象かどうかを見忘れたり、見誤ったりしないことが大切です。
 個人差を配慮すること発達的にはこうですと書かれてあっても、一人ひとり個人差があります。初潮や声がわりの現れる時期も、反抗の現れる度合いも、子どもによって違います。ある程度の幅やゆとりをもってみることが必要です。
 教育的にみてやること。悪いことばかり目をつけて直そうとしたらどうなりますか。いつも小言が絶えないことになり、結果はマイナスになります。悪い点を指摘するだけでなく、子どもの良い点を認め、ほめつつ、子どもを育てていくことを忘れたくないものです。
 統計にこだわらないこと。統計的にみて平均的なのが、普通とか正常だというみかたがありますが、それは考え方によっては、平凡でありふれているということです。平均から外れているからこそ、偉大な人、独自な存在として自分の持ち昧を発揮している人はたくさんいます。あまり平均にこだわらないで、お子さんの特徴や持ち昧を大切にしてあげましょう。

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