心の健康の育て方

 最近は無気力、無関心、無責任という三無主義の子どもがふえているということです。うちの子どもたちも三人が三様に無気力で無関心、無責任な傾向がみられ、若者らしいところがなくハツラツとしたところがみられません。これも時代の申し子であって仕方がないのでしようか。
 たしかに時代の影響を受けて、三無主義とか、五無主義とかいわれるような青年の傾向が見られますが、反面、今の時代でも、しっかりした考え方と真面目な生き方をしている青年も少なくありません。私たちの若いころには及びもつかない立派な考えや意見を持っている若者に出会って、おどろくこともあります。私たちは、マスコミで報じられる言葉にまどわされてはいけません。おっしやるように、一人ひとりが心豊かな、健康な子どもを育てていく努力をすることが大切なことです。

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 心の健康は、身体の健康と対比させて考えてみるとよくわかります。
 まず、身体的に健康ということは、病気を持ってないということが第一ですが、それ以上に強健な身体を持つということが、積極的な意味で大切になってきます。そこで、病気をなおすこと、病気にならないよう予防すること、積極的な体格と体力づくりが、身体の健康を保つのに必要です。
 心の健康も同じことで、精神的な病気や、環境不適応から起こるさまざまな問題行動がないこと、それだけでなく、病気や問題行動にならないように予防すること、自分の持っている能力を充分に発揮して、充実感や満足感に溢れた精神状態を保っていることなどが大切な要件になってきます。
 どのような環境の中でも、自分の持っている能力を充分に発揮して、積極的に生きていくためには、バランスのとれた、柔軟なパーソナリティ(人格)の持ち主でなくてはいけません。
 パーソナリティというのは、いろいろな心理的な特性が、自我を中心に統合されたまとまり方の特徴と考えられます。このまとまり方の特徴は一人ひとり千差万別で、そのちがいが個性といわれるものです。
 パーソナリティは、人をふくむ環境とのふれ合いを通じて少しずつ形成されていくのですから、いろいろな心理的特性が刺激され、伸びるような豊かな環境、さまざまな経験が与えられることが必要です。
 例えば、過保護や過干渉な母親が、つきっきりで育てて、友だちとも遊ぶ機会があまりなく育てられたらどうでしょう。知性の面の刺激は多いかもしれませんが、運動、社会性、自主性などはそこなわれ、場合によって意欲もない子になるかもしれません。
 子どもの心をすこやかに育てるには、乳幼児期から次のような点を大切にして順次つみあげていくことが大切です。
 情緒的に安定させる。子どもは乳幼児のころから、肌と肌とのふれ合い(スキンシップ)を通じて、愛情的な満足を求めます。それが適度に満たされると、母親を初めとして人に対する基本的信頼感を持てるようになり、すなおで安定した人間関係をつくれるようになります。
 欲求不満への耐性を育てる。いろいろな欲求がすぐに満たされるような状況でばかり育つと、がまんする力が育たず、わがままで自分をコントロールできない子になります。前述の愛情的満足の上に、躾によって欲求をがまんする訓練も必要です。困難にくじけず、のりこえる力を養うのです。
 自主性を育てる。幼児のころから、自分で何かをしたがる自主性や独立の欲求が芽生えます。子どものやろうとする意欲を大事にし、それを成功させるように周囲で手を出さずに見守る態度が大切です。うまくいかずに困ったり、放棄しようとしたら、はげまして、自分の力で克服させるのです。結果をいそいで手出しは禁物です。子どもに自主性と耐性をつけてやるには、親の見守る態度が何より大事なのです。
 社会性を育てる。同年令または異年令の子ども同士の集団の中で遊び、もまれることが、集団の中で自分の力を発揮していくためには不可欠です。
 子ども同士の欲求が衝突してがまんすることも経験します。強い子にやっつけられる辛さも、優位にたてた自信と満足感も味わいます。みんなで力を合わせて目的を達する喜びも知ります。集団から逃避しないで自己の個性や存在理由を主張していくには、幼児期からの友だち遊びが何としても必要なのです。
 子どもの意欲と動きを尊重する。
 以上の点を大切にするといっても、こちらからあれこれと指図し、子どもをいじりまわすように育てる必要はありません。子どもは成長に応じて、その年令なりの自然な動きを示し、いろいろなことに興味や関心を持つのです。それを妨げず、援助してやればよいので、育つ力は子ども自身が持っているのです親は子どもの動きを見守り、必要最少限の指示や援助をしてやれば、自然に積極的な力強い性格を持った子どもに育っていきます。
 その証拠に心配し手をかけた長子より、いつのまにか大きくなった次子の方がしっかり育っているでしょう。

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