休み中のすごし方

 小学校の子どもを持つ親です。夏休みには、子どもに日課表を作らせ勉強するようにしてあるのですが、必ず計画倒れに終わり、宿題も最後の日にあわててかたづけるという始末です。昼間は一日中、外で遊び、夜はダラダラとテレビの前に座ったまま、時間にけじめがなく困ります。いくら注意してもききません。休みを有効にすごさせるようなよい方法はないものでしようか。
 お子さんが、毎日、学校に通っている時は、その時間に合わせて、家庭の中のリズムがつくられ守られていくのですが、夏休みのように、長期にわたる休みに入ると、そのリズムがくずれ、なんとかならないものかと、どなたも悩むことです。日課表をつくることも、このリズムをつくるための一つの大切な手だてなのです。
 ところで、日課表を机の前に貼って、さあ夏休み、しかし、計画はほとんど守られない。ということは、ままあることです。その原因はどこにあるのでしょうか。
 一つには、プランがお子さんの実態からあまりにもかけ離れていて、実行するのに無理があるのでしょう。三日もがんばれば、つかれはててしまうような超理想型のプランなのです。
 朝六時起床、体操、ランニング、七時朝食、七時半朝食の片付け、八時から学習開始といった、息もつけぬような完璧な生活時程では、それがどんなにすばらしいプランであっても、結局は実行できない、単なる飾りものになってしまいます。
 プランづくりの。コツは、前の年の計画を参考にして、何かできて、何かできなかったか。おもい切って、ゆとりのあるものにすることです。お子さんが、本当にやりたいことは何か、その中で、どうしても必要なことは何かを、一緒になって考え、内容をしぼることです。
 そして、十日間位、実行したところで、無理がないかどうか、あるいはもう少し内容を加えてもできそうかどうかをみつめる機会をもってみましょう。もし、無理があるようでしたらプランを組み直していくことが大切です。プランを守ることは、プランにしばられることとはちがいます。

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 ただし、何でも実態に合わせてルーズにしてよいというのではありません。じっくりと考え、内容をしぼって、これはと決めたことは、必ずやり通すことも必要です。つまり、ある時は、プランにしばることも必要になるのです。例えば、「三級を目指してこの夏はプールに毎日通おう」と決めたら、最後まで実行させなければなりません。水泳の練習日に欠席せずに通いとおそうとするならば、体調をくずすようなことは許されません。そのためには、夜ふかし、冷たいものの取りすぎなどに気を配ることが当然になってきます。やり通すための強い意志を計画に挑戦させるのです。このようなしぼられた目標、計画には、そこに関連した小さな目標も生まれ、生活のリズムもそれに即して自然に整えられてくるものです。
 お子さんの様子をうかがっていると、昼間は一日中遊んで過ぎ、夜はテレビでくれるというのでは、ほんとうに、計画を積みのこしたまま夏休みが終わってしまいそうです。しかし、自分から。さあ、やろうと、仕事や学習に取りくめないお子さん、生活にけじめのつけられないお子さんに「テレビばかりみていないで、早く机に向かいなさい」「まだ寝ないの、何をいつまでぐすぐすやってるの、さっさとしなさい」と、いってみても、かけ声だけでは、とても効果はあがるものではありません。このような場合には、むしろ、家族全休の規則的な、リズミカルな生活の歯車の中に、お子さんを巻き込んでいくようにすることが効果的です。
 家族全員が六時半起床、各自の仕事にてきぱきと取り組んで、そろって朝食、ということであれば、お子さん一人朝ねぼうということはないでしょう。また、テレビにしてみても、みんなが自分のぜひみたい番組だけを精選してみている。家の中にのべつまくなしにテレビの画面や音声が流れているということではなく、テレビのついていない時間がある。ということであれば、その雰囲気の中では、お子さん一人だけが、テレビの前でゴロゴロしていることもなくなるにちがいありません。
 家族一人ひとりが、生き生きと各自の仕事に取り組んで、充実した時を過ごしているのであれば、きっと、お子さんも、その快い渦の中に巻き込まれていくはずです。
 夏休みの学習といえば、だれでもすぐに不得意科目の勉強を中心に学習する、一学期のつまずきを復習しながら克服する、動植物や星の長期観察をするといった、夏休みならではの学習を考えます。確かに、このような学習が夏休みにふさわしいのですが、さらに考えて欲しいのは、夏休みこそ、親子が親子のペースで十分に触れ合う場がもてるのですから、それを生かした学習をすすめる手だてです。
 一冊の本をお互いに読み合って、感想を語り合う。一緒に台所に立って、食事の準備やあとかたづけをする。日曜大工を一緒にすすめて、完成の喜びをともにする。といったことが考えられます。食事の準備一つを例にとっても、手順、衛生、栄養のバランス、デザインなど、みんながおいしく食べられるように仕上げる。コツがあることを学び、そこから合理性と家族への愛情、自分が家族の一員であることへの自覚も育ってくるように思います。これは、温かい親子の触れ合いの中でこそ、はじめて学びとることのできる生活の知恵なのです。
 夏休みは、このような学習の好機なのです。

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