ドリル・ワークブック

 小学校二年生の子どもに授業の予習、復習として家でドリルやワークブックをやらせようと思いますが、どんなものを与えてやればよいか分かりません。また、採点は親がしてやる方がよいのでしようか。ドリルやワークブックを有効に使わせるためにはどんな点に気をつけてやるべきでしょうか。
 二年生という段階を考えると、予習よりは復習に中心をおいた家庭学習ということになるでしょう。学校で学習したことをしっかり復習して、一つ一つのことを確かなものにしていくことが大切です。
 とはいってみても、二年生では、教科書を開いてみても、何をどう復習していけばいいかわからない、学習ノートを開いてみても、復習の手がかりになるほどのことは記録されていません。このようなことから、お母さんは、手っとり早く、市販されているドリルやワークブックを買い求めて、お子さんにやらせようということになるのでしょう。
 確かに、市販のドリルやワークブックを毎日毎教科一ページずつといった決め方をして家庭でやらせれば、形の上ではすっきりとした復習がすすめられているようにみえます。そして、結果的に学校で行われるペーパーテストの成績がよくなるかもしれません。
 しかし、ドリルやワークブックは、その名が示すとおり、どちらかといえば反復練習の要素が強いものですから、学校での学習をすべてにわたって裏づけるというわけにはいきません。
 例えば、国語について考えてみましょう。
 きちんとしたセンテンスで正しく話す力。本を読んで、感動したり、本の中から多くのことを吸収したりして、自分を豊かに育てていく力。自分の考えていることを筋道を立てて、あるいは情感豊かに書き表す力。
 このような国語の力は、漢字ドリルや文章ワークのような直接的、部分的な反復練習をやっただけでは復習という効果は、あまり期待できないのです。教科書にのっていた詩に心をひかれて詩の本を買い求めたり、図書館で借りてきたりして読んでみる、そして、自分でも詩を書いてみる、といった学習こそ、間接的、全体的な復習となり、学校での学習を前向きに裏づけていくものになるのです。
 ですから、まずここでは、市販のドリルやワークブックをやれば、復習の効果がすべて達成されるのではないということを考えておかなければなりません。

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 ところで、書店でお子さんとお母さんが一緒にドリルやワークブックを選んでいる光景によく出会います。二年生では、まだ一人で選ぶことは無理がありますから、お母さんがついていかれることはよいのですが、その時、きまったように「もう少し、難しいのにしたら」とか「もう少し、厚いのにしなさい」といったお母さんの声が聞かれるのです。
 このお母さんの「難しいのにしたら」「厚いのにしたら」という声の裏側にあるものは、少しでも抵抗のあるものを与え、それを乗り越えさせることこそ勉強なのだという考えなのでしょう。なるほど、そのとおりかもしれません。しかし、ここにも、ドリルやワークブックをやることが、家庭学習のすべてであるという前提がはたらいているように思えてなりません。もし、ドリルやワークブックは家庭学習の一部分であるとするならば、お子さんが自力でやりとげられるような質と量のものを選ぶべきではないでしょうか。とりわけ。厚いものはさけ、薄いものを選ぶことを推めます。
 薄いものがよいというのは、薄いものでも、入れるべき内容(質)が備わっていること、そして、お子さんが短期間でそれを達成でき、学習意欲に欠かせない成就感を満足させることができるからです。厚いものを二ヵ月も三ヵ月もかかってやるよりも、薄いものを、しかも、種類(出版社)の違うものを同じ期間に何冊も仕上げることの方が、いろいろな面で効果は大きいように思います。
 さて、ドリルやワークブックも使い方が大切です。やりっぱなしにさせては、学習したということにはなりません。
 まず、一通り自力で答えを出したら、解答欄をみてよ答え合わせをさせましょう。○をつけるのは何点とれたかということではなく、わかっていないところがどこか、どこにつまずいているのかを、はっきりさせるためです。つぎに、誤ったところ、わからなかったところを、必ず教科書や資料に当たって調べさせることです。そして、正しい答えが導かれる筋道をはっきりさせていかなければなりません。ここまできて、はじめてやったということになるのです。
 もちろん、ここまでをお子さんの自力ですすめることが理想なのですが、はじめは、やはりお母さんの手を借りなければならないでしょう。その際、注意することは、やがてお子さんが自力ですすめることを念頭において、学習方法に力点をおくべきだと思います。
 誤りを正す場合、お母さんの頭で正解をすぐ与えてしまうようなことはせず、教科書や資料を前にして、お子さんと一緒になって正解への筋道を考えあって、できるだけお子さんにそれを発見させていくような指導が大切です。
 お母さんが採点して、点数だけをお子さんに示して「がんばれ、がんばれ」をくり返すだけでは、効果を上げることは期待できません。

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