自然分娩

産院・病院で行なわれる出産が多くなり、自宅での出産がめったになくなりました。1947年には97.6%が産院・病院以外での出産でしたが、1976年には産院・病院での出産が99.4%に達し、現在では99.9%が産院・病院での出産になっています。産院・病院の出産が普及するとともに死産や新生児死亡は減少し、日本の乳児死亡率は世界一低い水準にあります。しかし、その一方で産院・病院の管理分娩を嫌い、医師主導ではない、より自然な出産を望む親も少なくありません。そうした中での注目を集めているのが自宅での分娩や自然分娩です。管理分娩とは、医師や近代的な医療機器によって母子管理する分娩を指しますが、管理分娩を徹底させたものに計画分娩があります。休日や夜間を避け、人手のある時間帯に出産させるもので、陣痛誘発剤などが使われることが多いです。もちろん、医学的理由のある計画分娩もあるので、計画分娩のすべてが医師や施設側の事情によるわけではありません。自然分娩は、一般的に帝王切開、陣痛誘発、吸引、鉗子分娩以外のものを指しますが、その中には陣痛促進剤を使ったり、その他の医療処置が含まれていることもあります。自然分娩という言葉は、とても広い範囲で使われており、必要以上の医療的処置をしないお産のことを、自然なお産と表現することもありますが、医療処置が必要な範囲がどの程度なのかは医師の判断にもよります。施設によっては慣例的に陣痛促進剤などの医療処置を行なっている場合もあるので、自然なお産を望む人はあらかじめ促進剤などについての考えを聞いておく必要があります。自然分娩ではラマーズ法が有名です。ラマーズ法の特徴は、出産は苦痛なものという先入観を取り払うために、事前に出産について勉強し、自信や安心感を得ておくこと。また独自の呼吸法などを取り入れています。いずれも多くの施設や母親学級などで取り入られています。夫と一緒に学び立ち会ってもらうのもラマーズ法の特長のひとつです。また忘れてはならないのが、緊急時の対応です。出産時は母体、胎児、新生児にどんな緊急事態が起るか分からないので、施設以外の出産を選択する場合、緊急時に備えた対策を立てておかなくてはなりません。他にも、全身麻酔あるいは部分麻酔を使う無痛分娩、座位分娩、水中分娩など、お産にはさまざまな方法があります。

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